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大津町議会議員 金田ひできの『新風!』

熊本県大津町の議会議員、金田ひできのブログ 『新風(しんぷう)!』

2013年10月 | ARCHIVE-SELECT | 2013年12月

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大津町ボランティア連絡協議会

 本日は大津町ボランティア連絡協議会主催の「ボラ連交流フェスタ」に参加しました。 前後で町づくりの打ち合わせ、市内での政治学習会があったため一時間ほどしか滞在できませんでしたが、大津町のボランティア団体が一同に会し、それぞれの取り組みを共有するという非常に有益な場でした。

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 この組織は、一つにはボランティア(個人・団体)同士の有機的な繋がりと相乗効果を意図して今年設立されたばかりであり、徐々にですがしっかりとその役割を果たしているようです。それぞれの熱が伝播することで、先日触れた「ピア・グループ効果」的な働きも期待できます。

 個人的な期待になりますが、今後は既存の個人・団体間だけではなく、「新たな地域住民がボランティアに関わるきっかけを得る場所」としても機能してほしいと思っています。 添付写真の通り、大津町では多数のボランティア団体が活動していますが、知らない団体の方が多いのではないでしょうか。きっかけは「自分でもやれそう」「楽しそう」「興味がある」「仲間が欲しい」そういうレベルでも良いと思います。受け皿さえあれば、そしてそれに出会うきっかけさえあれば、ボランティア活動をしてみたいという方は意外に多いです。そしてやってみると案外楽しいものです。

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 いずれにしても、まずは情報を得ることによって、より多くの人がボランティア活動に関わるきっかけになる、このボランティア協議会にはそういった機会を生み出す役割も大いに期待しているところであり、私自身も積極的に関わり、また応援していきたいと思っています。

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学校教育における「能力別クラス」の是非

 教育に熱心な住民の方々とお話しすると、よく小中学校での能力(習熟度)別クラスの話題になります。
 しかし、教育問題については、それぞれ色々な経験や思い、あるいは「あるべき姿像」があるため議論自体は盛り上がりやすいのですが、どうしても水掛け論になりがちです。

 ただ政治家である以上、例え相手の考えとは異なっていても、自分の立場や考え方を明確にするとともに、その理由を分かり易く説明する必要があると思っています。

 上述の内容については、「制度」や「財源」の問題はもちろん、「ピア・グループ効果」等の教育心理学的理論や「分散効果」「外部効果」等の経済学の考え方も用いながら、なるべく体系的に分かり易くお伝えするようにしています。なお、知っていると中々役に立つモデルなので、長文となりますがぜひ一読いただければ幸いです。
 

 「ピア・グループ効果(Peer group effect)」について解説すると、端的に言えば「朱に交われば赤くなる」という理論で、具体的にはクラスに「成績が優秀な生徒がいれば負けまいと勉強して成績が上がる」「目標を持って努力する生徒に刺激されて自らも努力する」、あるいは逆に「ゲーム好きな生徒に影響され、勉強そっちのけでついついのめり込んでしまう」というケースがあります。
 この理論については色々な検証実験もなされており、その影響も認められているところです。

 これを踏まえて学校の能力別クラスについて考えるとどうなるでしょうか。

 論文ではないので細かい条件設定や定義付けはここでは無視しますが、「上位層(高学力・努力家型)」「下位層(標準学力・非努力型」に分けた場合、上位層は互いに刺激し合うことで更に能力を向上させます。一方、下位層については相互の影響と統一クラスでは多少なりとも受けていた上位層からの良い刺激がなくなることでより勉強をしなくなり、結果として格差は益々広がることが予想できます。
 つまり、このピア・グループ効果は上位層にはメリットとなるものの、下位層にはデメリットになると考えられます。


 しかし、この能力別クラスの影響を考える際にはもう一つ、「分散効果」について考える必要があります。考え方としては、「生徒の理解レベルがある程度揃っていた方が効率良く授業出来る」というものです。
 
 下位層にスポットを当てた授業をした場合、「上位層」は既に理解している事に時間をかけることで効率が悪くなり、モチベーションの低下にも繋がります。一方で上位層にスポットを当てた場合には「下位層」はついていけず、ますます学力が低下します。そして標準的な授業をした場合には、メリデメが半々、あるいは両方にそっぽを向かれます。

 また、教える側にとっては、理解度の高いクラスにはより高度な事を教える事ができ、まだ土台の理解が不十分な層のクラスには基礎の部分をじっくりと指導することができます。結果、2つの層の学力の格差は更に広がると考えられますが、上位層の更なる引き上げ、下位層の底上げが両立することとなります。


 ここで、「ピア・グループ効果」と「分散効果」の影響を整理すると以下の通りになります。

■上位層・・・ピア・グループ効果、分散効果ともにポジティブな影響を与える
■下位層・・・ピアグループ効果はネガティブだが、分散効果はポジティブな影響を与える


 ここで、個人的には下位層においても『「ピア・グループ効果」によるマイナス効用 + 分散効果によるプラス効用』の解は差し引きで「プラス」であると考えており、私としては能力別クラスの設置については「賛成」の立場を取っています。
 実際にこれまで多くの教育機関で「能力(習熟度)別クラス」の取り組みが実施されており、その結果として、少なくとも学力(点数)面ではポジティブな結果が得られているようです。

 以上、理論と私の立場について述べてきましたが、ここからもう一つ難しい問題があります。それが謂わば「倫理」「社会」的な是非と言える問題です。

 例えば、能力別のクラス分けにより「上位層」「下位層」ともに学力の向上が図れ、全体の効用も上がるとは言え、義務教育である小中学校、それも「公立」の学校でそれが許されるのか。
 あるいは、低年齢時から「下位層」とレッテル貼られることによる生徒、そして保護者の心情はどうなるのか等、色々と議論は堪えません。

 経済学的に捉えるのであれば、教育には「外部効果」があります。
 つまり教育の恩恵(あるいは弊害)を受けるのは本人だけではなく、社会全体と考えられます。
 例えば、エリート教育によりアインシュタインクラスの天才を育て科学、医学、物理学等々でインパクトの大きい発見・発明を多くしてもらえれば社会全体が受ける恩恵は多大です。
 また一方で広く読み書き、算数能力や教養のある市民(citizen)を育成する事で良い人材を幅広い業界に送り出せます。
 そういった意味で全体のレベルの引き上げは社会的に見ても意義のあるものであると言えます。

 もちろん、否定的意見も踏まえ、例えば「上位層」「下位層」の生徒も固定的にそれぞれのクラスに留まらせるのではなく、努力等による学力向上によりクラスの移動ができ、自らで可能性を切り開くことのできる制度とする必要があると思います。また、道徳教育等、能力別のクラス分けが馴染まないものもあるでしょう。

 更に、「能力別」という仕組みだけに頼るのではなく、教育のレベルの底上げや教科書をはじめとした「教育内容」自体の質の向上、生徒全体のモチベーションの向上策等、他にもやれること、やるべきことは沢山あります。

 その他にもやり方には様々で、私自身にも細かいアイディアは色々あるのですが、いずれにしても、それが私の基本的な考え方です。

 なお、何事もそうですがあまり自分の意見に固執せず、新しい情報や考え方に触れる中で色々と考え、認めるべきことは認め、正すべきことは正し、ある程度柔軟に結論を出しています。

 長くなりましたが、住民の方との対話は今後も重視していきたい部分であり、その時間をより有益なものとするため、そして貴重な声を具体的な政策提言に繋げるために、一層広く深い知識を身に付けようと日々学んでいるところです。

| 言論・政策 | 18:22 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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河原町繊維問屋街

 昨日、土曜日に中央区の河原町繊維問屋街に行ってきました。

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 このエリアは以前は繊維問屋街として賑わっていたとの事ですが、時の流れとともに問屋が撤退し、長くシャッター街となっていた地域です。

 そんな中、このエリアを活用しようと少数の有志が10年ほど前から若いクリエーターの誘致に取り組み、現在はカフェギャラリーや服飾品店、雑貨店、文化的なワークショップスペース等が立ち並んでいます。

 更に毎週第2日曜日は「河原町アートの日」として、店舗以外でも多数のアーティストがイラストやクラフトなどの自分の作品を出店しており、現在は平均25組が毎回参加しているとの事でした。

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 私が訪れた日は年一回の「河原町アワード」の日で、多くのアーティストがオリジナルの作品を競っていました。

 まだ常時多数の人が来場するとまではいかないようですが、「シャッター街対策」を「アート」という明確な思想感に結びつけた素敵な地域づくりの形だと思います。

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 現在、肥後大津駅周辺の古民家活用と旧道商店街活性化策を若い仲間と共に考えているのですが、本エリアの取り組みはとても参考になりました。

 ゼロベースで思考する事も大切ですが、あるタイミングで先進事例等を視察・研究し、上手くカスタマイズしながら取り入れていく、あるいはそれを土台として組み立てていく事もとても有効だと思っています。

 何事も「自己流」に固執せず、生かせるものは積極的に生かしてスピード感を持って取り組んでいきたいと思います。

| 地域活動 | 18:23 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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「かたらんね!地域防災」を実施しました

 昨日の熊日新聞朝刊に先日実施した「かたらんね!地域防災」の記事が載っています。

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  この「住民」「議員」「行政」の三者協働でのワークショップは、熊本県はもちろん全国でも非常に珍しい取り組みであり、更に今回は町の大きな行事が他に2つほどあったので、参加者数に関しては少し心配していたのですが、参加者45名で活発な議論が行われました。

 参加者の声としては、行政への意見・要望だけではなく、行政の支援を踏まえた上で「地域住民」として何が必要か、あるいはより「地域住民」が頑張っていくために行政に追加で求めたい支援は何か等、お互いの不足を補うための生産的な意見が多く見られ、私自身も議員として予算や政策関連のご意見やアイディアをいくつも頂きました。

 また、参加者アンケートの感想に関しても一部をご紹介すると以下の通り、非常に前向きな内容が多く、今後は第二回「かたらんね!地域防災」、そしてテーマを変えた第二弾の「かたらんね!」を実施していく中で、この輪を確実に広げていく事が重要だと考えています。

■今後この話し合いを継続していくことが大切です。
■参加者を増やすことが課題です(特に地域のリーダー)。
■昼食を入れて1日がかりの話し合いを検討してもらいたい。
■時間が不足したが良い会だった。もっと防災・減災に努力を傾注していきたい。有難うございました。
■グループ討議の中では、この会合の宣伝をもっとすべきという意見が多かった。この会合を誰が呼びかけたのか、どうして実現できたのか知りたいという意見も…。
■行政も最後まで参加してほしい。一町民も最後までいるのだから…。
■もっと行政区毎のミニ集会を開催し、地域住民の認識を高めたらどうか。最小単位の各区の自主防災組織を高めた方が良いと思う。
■日頃、交流の無い方々と色々な意見、お話しを聞けて大変ためになりました。


 なお、唯一「時間が足りなかった」という改善要望が複数挙がったため、その点は検討・改善が必要だと思っています。

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 いずれにしても、この手の会合はやって終わりの『打ち上げ花火」になるケースも多いですが、当該「かたらんね!」は継続性、連続性を持たせ、深く生産的な議論をすることを基本理念としており、当会で出た意見やアイディア、感想等はしっかりと資料としてまとめた上で、参加者はもちろん、広く住民の皆さまにお届けしていきます。

  また、2月には第二回の「かたらんね!地域防災」を予定していますが、それまでに事務局にて今回出た中で事前に調査・解消可能な項目はしっかりと確認・解消したうえで、更に積み残しとなった課題について、「住民」「議員」「行政」で力を合わせて解消する手段を議論できる場にしていきたいと思っています。
 
 今回は構想・準備段階から約5ヶ月ほど事務局一丸となってやってきて、ミーティングや作業等の負担や苦労もそれなりにあったのですが、住民の「代理」「代表」である議員こそ、「来賓」「オブザーバー」としてだけではなく、「実施主体」として具体的なまちづくり活動にも積極的に関わるべきだと思っています。

 現在、既に温めている企画もいくつかありますが、「議員」としても、「一住民」としても、町内はもちろん、大津発で県下全域、そして全国にも良いインパクトを与えられるような取り組みを今後もどんどん仕掛けていきたいと思います。

| 地域活動 | 14:54 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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学習支援ボランティア

 毎週金曜日は大津小学校へ学習支援ボランティアに行っています。

 その昔は教師になりたかった時期もあり、ボランティアながら生徒に「先生」と呼んでもらえる事がまんざらでもなかったり。また、もちろん生徒から議員として認識される事はまずないのですが、街中や地域のお祭り等で「学校来てる人だ!」や「(火曜の)読み聞かせの人ですよね!?」等、声を掛けられる事も間々あり、中々楽しい。

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 そんな中、先日1人の生徒が「わー金田さんだ!知ってる!本物!?」と目をキラキラさせながら話し掛けてくれました。たまたま、私の報告誌を見たとか家族が話していたとか、そんな感じだと思います。
 ただやっぱり嬉しくて、おこがましいかもしれないけど、出来れば「地域の大人」としても「政治家」としても「自分もこうなりたい!」と地域の子ども達に思ってもらえるような、夢を持って努力するきっかけを与えられるような、そういう生き方が出来るよう一層努力していこうと決意を新たにしたところです。

 そんなわけで実績含め、理想の自分はまだ遠いけど、子ども達からも色々と教わりながら、より一層のスピード感を持って色んな事を仕掛けていこうと思います。

| 地域活動 | 00:08 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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「かたらんね!地域防災」を開催します

 「住民・議員・行政」が一緒になって、防災について考え、語る会として「かたらんね!地域防災」を開催します。

 私も事務局として6月頃から有志の方々と共に準備・検討を行ってきましたが、この度やっと形になります。

 もちろん、第1回目が開催できるというだけで当日には運営上の課題も色々と見えてくるとは思いますが、住民・議会・行政が共通認識の下で互いを補完し合い、より効果的・効率的な政治を行っていくための大きな一歩を踏み出せると思っています。


【日時】2013年11月17(日) 9:50~12:30(9:30受付開始)
【場所】オークスプラザ2階 ふれあいホール

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 防災面だけではないのですが、住民としては中々行政に声が届かない、あるいは行政の支援が足りないと思っている方も多いと思います。

 ただ一方で行政としては、財政的にも人員的にも厳しくなっている中で出来る事にも限界がきており、防災面で言えば自主防災組織の設立・強化を住民に要請するなど、地域住民にもある程度は頑張ってもらいたいと考えているというのが正直なところかと思います。

 ただ、そこに互いの共通認識がなければ主張は平行線になります。

 そういった意味で、「行政に頑張ってもらうべき事はよりしっかりとやってもらう」、そして「どうしても手の届かないところは住民も理解して頑張っていく」という、住民と行政のギャップを埋めて共通認識を築くことで、互いに補完し合い、より効率的・効果的にまちづくりを進めていく必要があります。
 そして議員としては、それも十分理解したうえで、行政へのチェックや申し入れを行っていく必要があると思っています。

 当該「かたらんね!」はまずは地域防災がテーマになっていますが、行政と住民のギャップは子育て、教育、福祉、農工商業等の政治・まちづくり全般にも言えることです。
 
 そういった意味で、今後も様々なテーマで住民、議員、行政が同じテーブルで直接対話し、まちづくりに生かせる機会を作っていきたいと思っていますので、ご理解・ご協力をいただければ幸いです。

 今回の「かたらんね!地域防災」も事前予約不要、入場無料ですので、お時間の許す方はぜひご参加いただければと思います。

| 地域活動 | 22:17 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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前例を生かしたまちづくり

 昨日は熊本市内の森都市プラザで開催された「向山熊本市長ローカルマニフェスト公開検証大会」に参加しました。
 
  「ローカルマニフェスト」とは、政治理念、具体的な数値目標、達成期限、財源などが書き込まれ、検証可能な公約「マニフェスト」の地方選挙版と定義されます。

 選挙期間中だけ「抽象的」かつ「イイトコドリ」の公約を並べ、当選後には何もやらない、あるいは大幅にトーンダウンするという構図は多くの有権者から批判の的にされるところです。

 また、市民(Citizen)の政治意識の問題から「言ったもの勝ち」になっている風潮も否めません。しかし、そのような「言いっぱなし」の政治とならないように、出馬に当たってはしっかりと自分の約束を掲げ、それを第三者が検証していくと言う動きは、議会とは別のレベルでの、市民によるチェック機能を働かせるという点から非常に重要なことだと思います。

 今回のローカルマニフェスト検証大会においては、コメンテーター、及び進行役からは市長に大して厳しい指摘もありましたが、質問や指摘に対しては、市長として出来る限り誠実に応えていたという印象です。こういった検証会への参加は首長としての義務ではありませんが、参加に後ろ向きな首長もいる中、例年協力的に臨む向山市長の政治姿勢は、当然と言えば当然ですが、やはり評価されるべきものであると思っています。

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 しかし残念ながら、月曜日の19時~21時という日時も影響していると思いますが、参加者は主催団体である青年会議所(JC)のメンバーを除けば、恐らく100名前後かそれ以下であり、約74万の人口を抱える熊本市からすると極小と言わざるを得ない状況でした。もちろん、参加者は少なくともこういった検証会の実施自体が、市政に対する大きなチェック機能を果たしていると言えますが、可能な限り「分かりやすい進行・説明」よって政治をより身近なものにしていくという事は、政治家にとっても、運営団体にとっても大きな課題であると感じました。


 また、もう一点、残念なことに今回の検証会においては、当該自治体の議員、および県内自治体の首長の姿があまり見受けられませんでした。

 今回の検証会は、議会としてのチェック機能を果たすべき当該自治体の議員にとっても、改めて市政を見つめ、そして住民の幅広い声を聞き、それを今後の政策提案等に生かすための絶好の機会のはずです。また、各自治体の首長にも同様のことが言えます。人口・面積規模が異なっていても、待機児童、少子高齢化、雇用促進等々、各自治体が抱える課題には共通のものが多数あり、他の自治体の取り組みやその深度、そして住民からの声は大いに参考になるものです。

 民間と行政の大きな違いとして、一つには相互の「情報・ノウハウ交流」、あるいは好事例の「模倣」が圧倒的にしやすいという点があると思っています。

 民間企業の場合は、同業他者に対して競合の懸念から表層的な情報交換に留まるのが一般的です。しかし、自治体の場合には基本的には「その土地に住んで生活する住民が対象」なので、大概の場合、取り組みの情報やノウハウの提供を躊躇せず、視察を申し込んだ際に二つ返事で引き受けてくれるケースも多くあります。もちろん、他の自治体での成功事例が地域の慣習や規模等も異なる別の自治体で必ずしも当てはまるとは限らないので、そこをしっかりと調査・分析し、上手くカスタムするのも首長、行政職員の腕の見せ所、センスの発揮しどころだと思います。

 いずれにしても、現存するサービスや仕組みは基本的には過去のそれを昇華し続けてきたものに他ならず、そうであるならば、行政のトップである首長が積極的に乗り出すことで、住民サービスを向上させるヒントはいくらでもあります。それは新たなサービスの創出も然りです。

 大事なのは行動を起こすための問題意識、課題認識、そして少しでも地域を良くしようと思う熱意と行動力、実行力でしょうか。

 そういった点を踏まえ、私自身も、地域の住民の声に対してはもちろんですが、他の自治体の取り組みに対するアンテナも常に高くしておきたいと思っています。

| 言論・政策 | 18:45 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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市民(citizen)の政治意識向上が必要なワケ

 マスコミ等でも「市民(citizen)の政治意識向上が必要」との声が聞かれますが、そもそも何故それが求められるのか。

 その点について、自分なりの考えを簡単にまとめてみました。


 厳しい財政状況を踏まえた「持続可能な行政運営」を行っていくならば、優先順位をつけて事業を選択しなければならない。場合によっては効果の低い事業を廃止しなければならない局面も出てくる。

 ただどんなに効果が低くかろうがそこには多少なりとも受益者が存在し、その層は次の選挙では廃止を決めた政治家に票は投じない。また場合によっては「落選運動」にまで発展する。

 一方で、例えば「財政健全化」は多くの人にとって意義のあるものだが、それは薄く広く享受され、結果として市民の「投票行動」にまで繋がらない場合が多い。

 だとすれば、市民の政治意識が低いままであれば、次々と敵を増やす「イエスマンではない政治家」はいつか駆逐されることとなる(全てを帳消しにするほどの華々しい実績があれば別だが)。

 よって、選挙だけを考えるならば、痛みを伴う「改善」「改革」も行わない、あるいは全体感を踏まえずに次々に住民ウケが良いだけの新しいサービスを打ち出し、着実に支持者を増やす「バラマキ型」の政治家が圧倒的に強い。また投票率が低い場合には、まさに部分最適な「組織票を持った特定団体」との蜜月関係が成立する。

 もちろん、少数にしか利益がなくとも公共として外せないサービスはいくらでもある。ただ、結局は「みんなの税金」の「配分方法」の問題なので際限なくやり始めると借金を増やし続けるか、あるいは住民全体に薄く広く恩恵のあるようなより公益性の高い事業は出来なくなる。

 ではどうするか。やはり市民一人ひとりが本気で政治について学び、考え、判断し、具体的な投票行動を起こす必要がある。

 しかし、政治家自身が市民の自然発生的な意識変革を望むのは、あまりに無責任である。

 政治家自身も市民と、出来れば「膝と膝を突き合わせて」の丁寧な説明を繰り返し、決断に至った過程、理由、効果を分かってもらうしかない。出来る限りそういった場や機会を作りながら活動していく必要がある。

 また、特に首長に顕著であるが、政治家個人としても多数の自治体住民の理解を得るためには、中途半端な検討・分析で耐えうるものではなく、自ずと取り組みへの緊張感も高まり、内部からも政治・政策の質が高まる。



 そうした一方通行ではない活動が選挙どうこうではなくより高次元の、そこに住む人々の協力も得られる「住民参画のまちづくり」にも繋がるものであり、だからこそ「市民(citizen)の政治意識」を高めていくことは、このblogを通しての情報発信も然り、私自身にも強く求められる取り組みの一つであると考えています。

| 言論・政策 | 13:02 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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「官と民」マチを創るためのアプローチ

 TSUTAYA図書館で有名な武雄市の樋渡市長が来るという事で、マチナカレッジ主催の『「官と民」マチを創るためのアプローチ』と題したトークセッションに行って来ました。

 メインは、樋渡啓佑市長と"コミュニティーデザイナー"山崎亮氏のトークセッション。お二方とも立場、手法は違いますが、「まちを良くしたい」という共通する理念の下、これまでとは異なった手法で思いきった改革を行っています。

マチナカレッジ


 まず、樋渡方式では、まちづくり(政治)の大きな部分はトップダウンのショック療法で行っているとの事でした。

 例えば、図書館を含め公共施設を作る際には多様な層の住民から様々な意見が出るが、全てを少しずつ取り入れれば誰にとっても60点の中途半端な施設となってしまう。よって、あくまでも「市長自身が行きたくなる」図書館にこだわった。もちろん、運営を開始すれば様々な意見・要望も出てくるが、その時点で修正を加えより良いものにすれば良いと考えている。

 そういった意味で、住民の声を元にするのではなく、「住民の居場所を能動的に提案する」という手法を取っている。

 また、武雄市役所の業務進捗手法として、報告、連絡、相談(ホウレンソウ)を止め、担当が現場で決める事が出来る体制(市長決裁が不要)となっており、それによって迅速な意思決定を実現するとともに、「決めることの快感」を職員に与える事でモチベーションの向上を実現している。

 町内の施設や業務進捗体制に目をやると、個人的には「帯に短し襷に長し」で実際に利用者も少ないと感じる施設もいくつかあり、また職員が「意見・提案出来る」「それらを生かせる」「決定出来る」風土によって、よりやりがいを感じながらポテンシャルとモチーベーションを最大限に発揮するための「仕組み」「制度」が今まさに求められていると感じています。

 また、樋渡氏は元々武雄市の生まれであるにも関わらず、帰郷後から現在でも「武雄市に馴染んでない」との声を良く聞くとの事ですが、あくまでも外の視点も持ち続け、またその立場から政策を行う事により、大胆な改革も可能になるという主旨の事も仰っていました。


 一方で、山崎氏の手法は、ワークショップを活用して楽しいことを地域自身に発見・実現してもらう手法です。

 まちづくりのコンサルタントとしての立場からお話されていましたが、これは地方議員がまちづくりに私的公的に関わる際にも大変参考になるように感じました。キーワードとしては、「地域、そして組織に密に関わり土着する」とでも言えるでしょうか。

 ワークショップの前作業として、テーマについてWeb等で100の事例を集め、そこから特に光る10つの例をさらに詳しく調査する。さらに3つ程度に絞ったうえで当事者から意見を聞いてまとめる。

 その後、地域で数人の地域活動家を行政から紹介してもらい、一軒一軒訪ねて徹底的に聞く。その数人から更に人を紹介してもらい話を聞き、公募をかける。
 そうすると、参加者の中のキーマンの多くとはリレーションが成立しているため、「地の者」ではなくても参加者も一目置くこととなり、もちろんワークショップの内容自体も濃く、充実したものとなる。

 また、ワークショップでは「イエス・アンド」法を活用している。他者の意見に反論をせず(イエス)、さらに付加価値(アンド)を付けた意見を返す。最初から「出来ない理由」「やらない理由」を探すのではなく、あくまでも「やれる方法」や「より良いやり方」を探っていくことで、思いもよらない発想が生まれ、何より実践に向けての「熱」を伝播する事ができる。

 それを実践していくことで、更に地域の活動家が本気になり、活動の仕掛け人が抜けた後も、地域住民によって取り組みが続いていく。


 双方とも手法・立場は違いますが、いずれも今後私自身がまちづくりを考え、関わる中での非常に多くの良質なエッセンスを含んだものでした。

 もちろん「手放しで」ではありませんが、生かせるものについては、随所で「実践」していきたいと思います。


 シェアしたい言葉としては山崎氏の「明治維新の人口は、一説には約4000万人。そのうち数え方にもよるが、使命に燃え行動を起こした維新志士は約4000人であり、1万人に1人。時代を変えるのに多数のリーダーは不要であり、少数が必死になれば必ずそれを応援する人が出てくる。よって、決意を持って本気で動くリーダーが70〜80人居れば、熊本市は大きく変わる」というもの。

 これを大津町に当てはめれば、わずか3、4人本気で活動する人がいればまちを変える事できることになる。

 多少おこがましいかもしれませんが、「自分がその一人としてまちを変える」、それくらいの気概を持ち、今後も「地域の若者」、「議会議員」の双方の立場より、全力でまちづくりに邁進していきたいと思います。

| 言論・政策 | 16:37 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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子育て・教育環境の充実化

 先日、住民の方より以下のご相談・ご提案を頂きました。

①保護者の早朝旗振りの負担軽減

 各地域にて行われている小学生の親による旗振りについて、核家族、共働き家庭、そして小学生に加えて乳幼児の世話が必要な家庭においての負担が非常に大きい。
 以前と比較してそのような家庭が増加している中でそうした家庭にも焦点を当て、例えばシルバー人材センターの方に委託するなど新たな取り組みができないか。

②登下校安否確認システム(スクールパス)の導入
 学校に駅の改札のようなゲートを設け、児童生徒の登校・下校時に親にメールが送信されるシステムを導入する学校が増えている。核家族、共働き世帯の増加もあり、特に子どもが安全に帰宅しているか不安に思う家庭も増えているため、町としてシステムの導入ができないか。

【一例(出典→リンク)
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※今回は教育委員会、学校教育課、PTA、ボランティア連絡協議会、シルバー人材センター、学校長、地域教育コーディネーター、学校応援ボランティア等の各関係者にお時間をもらい、ヒアリング、話し合いをさせていただきました


 まず、①の旗振りのシルバー人材等への委託に関して、行政主導ではなくPTAを中心に各地域が自主的に行っているものであり、町の資金でシルバー人材等に委託するのは難しいようです。
 また、実施の意図として、一つには旗振り等で学校運営や子育ての現場に直接関わってもらうことで、保護者の意識向上にも繋げてもらいたいとの思いもあるとのことです。
 しかし、核家族化や子育て世代が町内に増加しており、確かに負担に感じる家庭が増えており、一度新たな在り方を探る時期に来ているように思います。

 次に、②のスクールパスについては、こちらも自治体をあげてというよりは、各学校やPTA主導で行っているケースが多く、私自身も実際の運用を考えた際もその手法が都合が良いと考えています。


 それらの点も踏まえ、日頃から第一線で関わっているPTAの方々に対して僭越ではありますが、役場学校教育課経由にて、ご確認・ご提案をしていただけるようにお願いしています。

①当該サービス(スクールパス)のPTA連絡協議会への紹介
・導入を求める声がある点
・当該サービスの概要(利用者のみが費用を負担する点・事務は業者が行うためPTA・教職員負担は小さい点・保護者の安心感向上、児童生徒の道草抑制、誘拐等への牽制の効果がある点)

②旗振り等の保護者の負担軽減策の提案
・仕事のシフト等を踏まえ、相互に日にちを交代するなどの仕組みは制度として機能しているか
・平日はどうしても出来ない方に対して、代わりに土日や夜間に作業してもらう等の代替策は考えられないか  ※室校区では一部実施とのこと
・その他の取り組みで効果は低いが慣習的に行われており、なくしても良いようなものはないか

③学校行事等の一斉メール送信先への地域ボランティア追加による見守り体制の強化

・変質者出没時や台風等による外出禁止時や早退時の地域による監視、フォロー体制の強化に繋がる点(先の台風休校時に外出した小学生水死の件も踏まえ) ※事務的負担は初回登録時のみ


 実施にあたっては、要望の大きさに加え、効果、負担、費用等、様々な要因を勘案して検討する必要がありますが、少しでも児童の安全安心、保護者の負担軽減が図れるよう私も協力・連携させていただきたいと思っています。


【参考資料】

■スクールパス
【非接触タイプ】登下校ミマモルメ
http://hanshin-anshin.jp/ 
①、②、家庭の負担は420円/月(年一括払いの場合)、初期費用2500円、自治体/PTAの負担はゼロ

【接触タイプ】地域見守りネットワーク協議会
http://www.rpna.or.jp/renrakumou.html
 ①、②、家庭の負担は250円/月、自治体/PTAの負担はゼロ 

■児童見守りシステム総務省手引書
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/top/local_support/pdf/ict_service_kids1.pdf

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条例と規制

 町政報告誌をお届けしている際、長期間にわたって町内某所(商工業関連施設)より何らかの薬剤を含むと思われる排水が流れ出し、排水溝が泡立っているいるとのご報告をいただき、現地を確認してきました。

 私も2日にわたって確認に行ったところ、確かに指摘の通りの状況であったため、環境保全課の方に保健所職員帯同で現地確認をしていただきました。

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 結果としては、この排水は機材を洗う際の洗浄液を含むものでしたが、法律、および町の条例いずれにも違反していないとのことでした。

 理由としては、中~大規模の工場等であれば排水について、施設を設けて適切な処理をしなければならないのですが、同所の場合には2トン程度の水を使用するのみとの事で、保健所の認識としても基準内であると判断されたとの説明でした。

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 なお、今回の件について、強制力はありませんが、先方には「努力義務」という形で適切な処理をしていただけるように申し入れを行ったとの事です。

 この手の問題については、町独自の条例を定めて対応していく事も可能です。

 しかし、例えばガソリンスタンドの「40年以上前の地下貯蔵タンク改修義務化」により、設備投資の出来ない店舗が数多く閉店に追い込まれたことからも分かる通り、規制強化は企業の経営環境、地域経済にも大きく影響する場合があります。

 よって、例えば「環境」といった一つの側面だけ捉えれば理解しがたい法や規制・基準の多くも、一般的にはそういった点を踏まえて微妙なバランスのうえで検討されています。

 昨今では、「地域の特性に根ざした」町独自の条例を定める自治体も増えており、その動き自体は歓迎なのですが、実施に当たっては企業をはじめとした地域経済への影響範囲、自然への影響規模、地域の慣例・慣習から推測できる実現可能度等、様々な外的要因もしっかりと踏まえたうえで行わなくては、思わぬ歪みを生み出す恐れがあり、また条例自体が形骸化したものになり兼ねないという点は留意する必要があると思います。

 しかし何と言っても、もちろん他の業務等との兼ね合いもありますが、「出来ない理由」「やらない理由」を探すのではなく、「まずは検討のテーブルに乗せる」というアクションを起こすことが何より重要であり、そういった事にもじっくり向き合い、取り組んでいきたいと考えています。

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