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大津町議会議員 金田ひできの『新風!』

熊本県大津町の議会議員、金田ひできのブログ 『新風(しんぷう)!』

2015年04月 | ARCHIVE-SELECT | 2015年06月

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大津町防災士連絡協議会の設立式典

 5月23日(土)に大津町防災士連絡協議会の設立式典が開催され、私も防災士として出席してきました。

 当日は町内の登録防災士30名超が出席し、総会規約や役員に関する議案を審議・可決した後、日本防災士協会からの講話、最後に防災グッズの実演を交えた紹介という流れでした。

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 当該組織の設立目的としては、「これまで役場を中心として防災訓練や体制構築を進めてきたが訓練参加者が少ない」、「地域に任せるだけでは自主防災組織の構築や体制強化が中々進まない」、あるいは、「地域の状況や人員体制にもバラツキがあるなか、役場だけの一括した手法では限界がある」などの課題があり、各地域で具体的な活動・指導ができる防災士を核とした”地域防災”を進める必要があるという考えが根底にあります。

 具体的な活動として、本年は既に地区別の防災訓練等を予定していますが、組織構築後は体制を強化するとともに活動を具体化し、組織が形骸化しないようにする必要があります。

 私も防災士として現場で尽力するとともに、当然ながらそこに政治的に解決する必要がある課題が発生すれば議員としても政策や取組みにいち早く反映していきたいと考えています。

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【2015年6月定例会】一般質問通告内容

 6月定例会の一般質問の通告内容を掲載します。

 会期は6月10日(月)~15日(月)の予定です。今回は大津町議会では恐らく初の「休日議会(土日議会)」となり、土日のみ、通常10時からのところを9時からの開会になります。
 なお、私の一般質問は6月14日(日)の3番目で10時半~11時頃からの1時間弱になるかと思います。


【一般質問通告内容】

1.企業誘致戦略について
 2月下旬の日経新聞に内閣府の資料を基にした「高い競争力を維持する町」ベスト15が掲載されたが、熊本県からは大津町周辺の西原村、合志市、菊陽町、益城町の4つもの自治体が名を連ねていた。これは1975年から2010年までの事業所数、従業者数、財政力指数、課税対象所得、第1次~3次産業までの生産・支出に関する8つの指標の伸び率により算出されているが、元データを分析すると大津町は全体的に上記4自治体と遜色ないものの「事業所数(※)」の伸び率で他の自治体に大きく差をつけられていた。特に隣の菊陽町の事業所数が2001年の866件から2009年には1279件まで大幅に増加しており、西原村も319社から380社へ増加している一方で、大津町は1162社から1211社と微増である。企業誘致とは「地域が地場の産業振興を目的に企業,特に工場を誘致すること」と定義されているが、工場に限定しても本町の状況は菊陽町をはじめとした近隣自治体と比較して鈍化しているように思われる。企業の誘致は税収の面でも雇用創出の面でもまちづくりへの影響は多大である。
 (1) 直近10年の主な誘致実績、及びその間の具体的な誘致活動について問う
 (2) 現在の傾向(近隣自治体との差異)はどのような要因によると分析しているか
 (3) 企業立地にあたっての優遇措置の見直しや分譲手法の多様化を図る考えはないか
 (4) 企業ニーズに対応したセミオーダー方式の導入や小区画の造成など、多様な工業団地の造成を進める考えはないか
 (5) (3)、(4)も踏まえ、誘致推進はもちろん既存企業の更なる環境向上を図るため、地域特性にも応じた企業誘致戦略プランを策定して体系的に取組む考えはないか

※事業所数とは、株式会社(有限会社を含む)、合名会社、合資会社、合同会社及び相互会社並びに会社以外の法人の事業所数を集計したもの



2.事務事業評価と予算査定の在り方ついて
 現在は事務事業評価の結果がPDCAサイクルによる事業工程の見直し、あるいは事業スクラップ(廃止)等に生かせていないという認識である。3月定例会では、A「財政計画と実施計画の連動とその公開」、B「基本計画から更に進めた事務事業評価レベルでのPDCAサイクルの確立」、C「事務事業評価における成果指標の見直し」については「見直しを行っていきたい」、あるいは「見直す必要がある」との考えが示された。毎度述べているが、これからの行政運営においては厳しい財政状況、職員体制のなかで、「既存の事業をより効率的に行う」とともに、「あれもこれも」から「あれかこれか」へ転換し、より効果の見込める事業への「選択と集中」を進めることでしか持続可能な形での住民サービス向上は成立しない。

 (1) 評価項目設定や評価結果の記載内容においてサービス利用者たる住民視点によるガバナンスを機能させるためにホームページ等で事務事業評価を公開する考えはないか
 (2) 各事業の定量的な業務分析を行うとともに事業予算に職員の人件費を合算させるトータルコスト予算分析を導入する考えはないか
 (3) 事業仕分けや開始時に予め終期を定めるサンセット方式の導入など、定期的に事業見直しができる「仕組み」を導入する考えはないか
 (4) 上記A~Cおよび(1)~(3)の実施可否を早急に整理し、具体的な工程・スケジュールに落とし込んで「計画」として取組む考えはないか

| 一般質問通告内容 | 14:15 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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武雄市および伊万里市への行政視察(図書館)


 先週5月13日(水)に、TSUTAYAの運営会社(CCC)への指定管理およびスタバの併設で有名な武雄市図書館、そして市民ボランティアが多数参画して運営する伊万里市民図書館への行政視察を実施したので、その内容について要約してご報告します。

 ”対極”とも言われる両者の図書館運営についてはもちろんですが、今後の町の方向性や"公"と"民"との関わり方を考える上でも大変参考になりました。


■武雄市図書館
 武雄市図書館は、市長が夕方五時には閉館する図書館に疑問をもち、武雄市図書館はTSUTAYAを運営するCCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)を指定管理者として開館した。

 当該図書館については、会館時間の長さやスターバックの併設等のコンテンツに注目がいきがちであるが、「随意契約であること」や「図書館の在り方・役割」などの手法・在り方において、住民や議会、図書館関係の諸団体等からも相当の反対もあったとの事だが、市長の強いリーダーシップの下で実現した事に注目したい。
 サービスとしては、図書館の蔵書に加えてTSUTAYAで書籍の販売がされており、それらの店売り書籍もコーヒーを飲みながら館内に座って読むことができる。武雄市図書館は年中無休、午前9時~午後9時まで開館(※)しており、利用することによってTSUTAYAのポイントも付与される。

 また、上述の通りスターバックスコーヒーが併設されており、館内には若者の姿が目立ったが、「これまで図書館を利用していなかった層」を発掘していると言えるだろう。ただ一方で図書館へのレファレンスを目当てで来館・利用するのは2割ほどで、「図書館ではなく商業施設」との批判もあるとのことである。
 確かに店売りの雑誌は通常の図書館ではあまり見られないようなものも多数配置されていたが、専門書を含めた図書館としての蔵書数は19万冊ほどと決して多くはなく、調査・研究用用途での利用者には不足するかもしれない。また、武雄市図書館は市民以外の利用・貸出を制限していないとの事であったが、それは他の住民を武雄に呼び込むことによる経済効果には一役買うかもしれないが、純粋な図書館としての貸し出しやレファレンス機能だけを見れば、住民サービスとは対立する在り方であろう。

 いずれにしても、市長が変わった後も全国からの視察が絶えないとのことで、図書館が観光名所としての経済効果に一役買っているのは確かであり、更に近くにマンションや店舗が増加するなどの波及効果も見られるとの事である。

※大津町の状況
開館時間:火・木~日曜日 午前9時~午後6時、水曜日 午前9時~午後8時
休館日:毎週月曜日、毎月第一金曜日、年末年始、特別整理期間(年8日以内)


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■伊万里市民図書館
 伊万里市民図書館は、設計段階から、建築施工主、図書館、市民の協働で育てられてきた。それは、「伊万里をつくり市民とともにそだつ市民の図書館」というスローガンにも表れているが、その理念や工夫が随所に見られた。

⇒ 市民提案による読み聞かせの部屋
⇒ 住民団体手製の多数の展示物および団体の活動ルーム
⇒ 図書館ボランティアの事務室
⇒ 図書館ボランティアによる書籍の特集コーナー
⇒ 人形劇をボランティアで行う団体のために作られた専用スクリーン


 以上はほんの一例であるが、この他にも枚挙に暇がない。

 こうした仕掛けは、例えばボランティア団体の活動ルームについては、設計時の「ミシンをかける部屋が欲しい。アイロンをかけるために多数のコンセントが必要」というような声をしっかりと行政が受け止め実現してきたのだという。
当然ながら市民団体も「自分たちがともに作り上げた図書館」への思い入れは強く、より良い図書館にするための労を惜しまないようである。
 大津町も図書館ボランティアの活動は活発であり様々な活動を行い重要な役割担っているが、同市の図書館をサポートする市民活動団体「図書館フレンズ伊万里」にも400名近い方が登録され、図書館運営を強力にサポートしている。そういった意味では武雄市の市長の力で実現した「トップダウン」方式の図書館とは対照的な「ボトムアップ」方式の図書館と言える。

伊万里市民図書館




 以上になりますが、開館日数や時間についても、住民サービスにおいては重要であることは間違いありません。

 しかしながら、図書館は単に調べものをしたり本を借りたりするための場所(蔵書機能重視)なのか、あるいは公共性や経済効果なども全てを同じテーブルに置き、更に地域のニーズをうまく取り入れて、より多くの住民が集まる場に変えていくべきなのか。もちろん、必ずしも2項対立の問題ではありませんが、図書館がどうやって利用され、利用者とどうやって繋がっていくのかという「在り方」そのものを考えていく必要があると思います。今回の図書館2つはそういった意味では方向性の大きく異なるものでしたがいずれも非常に魅力的な図書館でした。

 最後に、「住民とのかかわり方」という観点で言えば、「伊万里市民図書館」における事業検討段階から住民と協働で実施し、設立後もともに盛り上げていく、そして行政も可能な限りバックアップしながらその活動を助け効果を最大化する。住民側も行政にできることできないことをしっかりと議論・整理しながら要望・活動していくという在り方は「協働」の理想的な在り方であり、我が町も見習う必要がある部分であると強く感じたところです。

| 言論・政策 | 00:17 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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市民大学マチナカレッジ5月講座のご案内(5/24(日))

 オーガナイザー兼事務局を務めている熊本県の市民大学マチナカレッジで来たる5/24(日)に講座を実施します。

 マチナカレッジでは、熊本の街にある店舗(レストランやカフェ、美容室、本屋さん等)の空いた時間帯を活用し、カルチャーやビジネスなどの様々なカリキュラム(講座)を定期的に企画実施しており、「街はキャンパス。誰でも学生。誰でも先生。」という公開講座方式を基本コンセプトにした市民大学です。

 組織目標は次の通りで、これまでに上述の店舗を活用した各種講座以外にも、前武雄市長の樋渡啓祐氏や元横浜市長の中田浩氏を招いての講演会なども実施しています。

【ミッション】
「マチナカレッジ」がある、熊本の未来。
私たちが夢見る熊本の未来を想像してみました。

受講生同士の横のつながりから、数々のアイデアが生まれ、新たなサークルやNPO団体、会社が誕生する。

若い人たちがどんどん参加してくれて、数年後も十年後もその人たちがこの街にいてくれる。

経済、文化、教育のレベルが上がり、活力のある魅力ある人々が集う街になる。

もっと自由で、もっと広がりのある「生涯教育」を、熊本の街でつくります。



 今回の講座は以下の通りになりますので、少しでも興味のある方はぜひご参加いただければ幸いです。

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詳細・お申込み先はコチラ⇒ http://www.shakaibouken.com/#!machikare/c1lyw

| 地域活動 | 15:12 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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住民の健康づくりと介護・医療費の抑制

 先日、住民の方から介護保険に関するご意見をお便りにていただいたので、概要および私の考えを共有させていただきたいと思います。

 ご意見の内容としては、「介護保険において、健康を維持している(制度を使わない)人は一部還付(払い戻し)する制度を導入出来ないか。現行の制度は一律の料金徴収となっているため、健康づくりのインセンティブが働かない。還付制度があればより多くの方が健康に気を使い、結果として町の支出も削減できるのではないか。」という趣旨のものです。

■還付制度導入における検討

 ご意見を構造化すると

① 健康な人に対して介護保険料の払い戻しを導入する(アクション)

② 日々の運動や食事等、健康に気を使う人が増加する(推測)

③ 健康寿命が増加し、町の介護保険に要する費用負担も低減する(②を前提とした事実)

④ 健康な方は還付金という形で金銭的なメリットを享受でき、町としても支出を抑制できる(取組が機能した時の結果)

 という事になります。

 
 ②に関しては、(イ)還付金目当てで健康づくりに力を入れる方が実際にどの程度いるか、(ロ)日々の生活習慣と健康寿命がどの程度の相関を持つか等を確認する必要もありますが、一旦はその推測はある程度正しいという前提で話を整理します。

 まず、そもそも論として、介護保険だけではなく国民健康保険も同様ですが、考え方としては制度自体が健康な方がそうではない方々を支える相互扶助の関係で成り立っており、お金を収めるだけの方がいるお蔭で成り立っている制度です。

 もちろん、制度利用者が減少して費用を抑制することが出来れば、必要額も比例して減少するため、差額を還付するという考えが成り立たないわけではありません(支出における基準額をどの程度にするかという課題もありますが)。

 ただし、事務の複雑化による処理コストの増加分等も含めて考えるとメリットを感じてもらうほどの還付を行うことは収支としても実現は難しいのではないかと思います。また、類似事例での実績はあるようですが法律や条令面の課題も整理する必要があります。
 更に、健康年齢には遺伝的要因も無関係ではないため、「還付のために健康づくりに気を使っていた方よりも、何もしてこなかった方の方が結果として多く(長く)還付を受ける事ができた」というケースも相当程度発生することが予測されます。

 課題や懸念を上げればまだまだキリがないのですが、当然ながら増え続ける介護・医療費を抑制していくためには一つひとつ検証しながら、手を打っていく必要があります。

■健康マイレージ
 そうした中、ご意見のような形での「健康づくりの推進」という点に関しては、一昨年に文教厚生常任委員会で先進地研修を行った自治体では、介護保険料や健康保険料の直接還付という形(結果へのインセンティブ)ではなく、「健康マイレージ」という形で「病気等の予防取組み(食事改善や健康講座・スポーツ教室などへの参加等)をすればするほどポイントが貯まり、自治体内の飲食店や商店でサービスを受けられる制度(過程へのインセンティブ)を実施していました(自治体内でのお金の循環による経済活性化も意図)。

 大津町でも「水・水」という地域通貨で類似の制度を作っていますが、現状では単価が低使える場所も限定されているため、くポイントサービス自体の魅力が決して高いとは言えずあまり浸透していないのが現状です。
 もちろん、ポイントの単価を上げれば良いという話ではなく、「費用対効果」を前提に考える必要がありますが、委員会のなかではそうした健康づくり活動への金銭的メリットを高めることによって、住民の予防取組みを推進していく事も提案として挙がっています。


■”重層的”な取組み
 金銭的な観点から、町の支出削減および住民サービスの向上について述べてきましたが、増え続ける医療費を抑制して現行制度を持続可能なものとするためには、それ以外にも様々なアプローチによって重層的に取り組んでいく必要があります。
 
 例えば、予防の観点からは生涯学習や生涯スポーツ、あるいはボランティアや仕事への参加・参画推進等により、楽しみ、あるいは生きがいや遣り甲斐を感じてもらいながら結果的に健康づくりに繋がるような取組みを進める必要性があります。そして、その一環としては社会福祉協議会やシルバー人材センター等との町の関わり方も改めて整理する必要があると考えています。

 また、実際に介護が必要になった場合には、ある程度地域内の助け合いで介護できるような、ある意味昔ながらの「共助」の体制・組織づくりも求められています。

 更に、国では病院や施設への入院・入所ではなく、住み慣れた自宅やその近郊で生活できるような地域福祉の体制整備を政策として進められています。

 大津町では国民健康保険への多額の法定外繰入(本来独立の特別会計である国保の収入不足を補うために一般会計から費用を繰入)も課題に挙がっており、その件も含め、介護や医療等の取組みについては今後更に力を入れていきたいと考えています。

| 議会関連 | 20:29 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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議員の役割と住民とのかかわり方

 自治体(地方公共団体)の役割・責任が増加するということは、最終意思の決定に与る地位にある地方議会の責任も増加することになります。

 しかし、一方で最近は住民投票をはじめとして、住民の地方行政への直接的な参加を進めるべきとの意見も強くなっており、実際に町の計画の策定等において住民を公募し、協議会等の形で直接的に関わってもらうようなケースも増えています。

 そんな中、「議会不要論」というものも聞かれて久しいのですが、地方議会は住民との間でどのような役割を果たすべきでしょうか。

 まず単純な立ち位置からすると次の2つの観点が考えられます。


①地方議会は住民の意見を行政へ正確に伝える役割を果たすべき

②住民は必ずしも合理的判断をするとは限らないので住民の意見に左右されずに大局的判断を下していくべき



 もちろんケースバイケースですが、いずれにしても議員は選挙で選ばれたからといって、その政策や考え方まで白紙委任されているわけではなく、住民意思と自らの考えとに乖離がないかを常に自問する必要があると思います。

 ただし、前回述べた通り、住民の意見にばかり目を向けていてはポピュリズムに陥ってしまうため、住民に対する的確な情報提供や住民の誤解や偏見を解く努力をすることが必要です。しかし、行政とは異なり基本的に単身で活動する議員は一人(一部)と細かい話ばかりしていては時間がいくらあっても足りず、更に大局観を見失う恐れもあるため、現実的にはその点も注意や自分なりの判断基準(見極め)が必要です。

 いずれにしても、議員は、専門的能力、政策能力を磨き、高い審議能力、政策提案能力を持つ必要があります。そして俯瞰的な視点でまちの在り方を考えることはもちろん、一度方向性を決めたのであれば顕在化したニーズだけではなく潜在ニーズまで踏まえた政策立案をする必要あります。また、同じく既成概念、固定観念にも違った角度から光を当てることが求められると考えています。


■ドリルとパンチのはなし

 民間企業の話ですが、某優良メーカーにこんなエピソードがあります。

 ある日、顧客から「大量の穴あけドリルが欲しい」という要望がありました。しかし、このメーカーはドリルを納品しなかったものの顧客には大変喜ばれました。

 この状況で顧客の要望を掘り下げて考えていくと欲しいものは実は「ドリル」自体ではなく「穴」です。
 その点も踏まえて、メーカーがヒアリングする中で分かったことは、「これまでは金属板に2カ所の穴を開けていたが10カ所に増やすことになったこと」、「穴を開ける金属板が今までより薄くなったこと」の2点です。

 その状況をきちんとヒアリングしたメーカーは、ドリルではなく「パンチ」を提案したのです。薄い板ならパンチでも穴が開けられ、更に一度に多くの穴が開けられて効率的です。

 このように、しっかり対話をすることにより潜在ニーズが浮かび上がり、場合によっては状況を改善する可能性も見えてきます。 一つにはそういった「住民の声」に付加価値を加えていくような思考、行動が必要だと考えています。


■卵と木箱のはなし

 もう一つ、議員には行政の政策や事業を住民に分かりやすい言葉で丁寧に説明するという役割も求められています。

 こちらについては、こんな例え話があります。

 木箱の中におがくずがあり、その中に卵があるとします。 「卵」は地方公共団体の目指す政策、「木箱」は住民、「おがくず」は議員(議会)に相当します。

 もし、おがくず(議員)がなければ木箱の動き(考え)は直接卵に伝わりますが、動きが激しすぎると卵は割れてしまい、そうなると如何に付加価値を加えていこうとしても議論の余地すらもなくなります。

 議員は、木箱(住民)の考えをしっかりと受け止めつつ、専門知識や調整能力などによって、卵(政策の方向性)を温めていけるよう伝える役目も担っていると言えます。

| 言論・政策 | 23:56 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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地方分権と求められる議員像

 標題の件について先日住民の方とお話しました。 現在の地方創生の動き至るまで幅広く意見交換しましたので、こちらでも一部現況および私の考えを共有させていただきたいと思います。


■国が進める地方分権

 内閣府のページ(→リンク)を見ると、地方分権改革について、次のように書かれています。

 「地方分権改革とは、住民に身近な行政はできる限り地方公共団体が担い、その自主性を発揮するとともに、地域住民が地方行政に参画し、協働していくことを目指す改革です。」

 地方分権改革は、平成5年の「地方分権の推進に関する決議」から20年以上が経過し、この間に国から地方、都道府県から市町村への権限移譲や地方に対する規制緩和(義務付け・枠付けの見直し)など、数多くの具体的な改革が行われてきました。
 これによって、平たく言えば、国が持つ地方に関する決定権や予算を地方(市町村と県)に移して、住民に身近な行政サービスをその地域で判断・決定できるようになりました(国と地方の関係を上下・主従の関係から対等・協力の関係へ)。

 地方分権を進めている背景としては、一つには国が財政的にも人口構成的にも厳しくなっている中で、あるいは自治体間での高齢化率や子どもの人数等の違いの拡大が全国画一の制度での社会保障や教育などへの対応の限界を明らかにし始めている中で、「国は外交・国防・司法・危機管理等の国としての最低限の役割を果たし、住民や地域に身近な行政サービスについては最も身近な基礎自治体が担うことで効率的な運営が可能になる」、つまり、国だけでは全てを担うのは現実的に不可能になってきたため、役割分担をしていこうというトップダウンからの考えが起点にあると思っています。


■自治体視点で見る地方分権


 自治体視点で見ると地方分権には大きく分けて2つの視点があります。

 一つには、「住民が身近な地方公共団体が自らの地域を決める事ができるという民主主義の原理に基づく視点」です。つまり、民主主義の理念においては「自分たちの事は自分たちで決めるべき」、あるいは「決められて当然である」という考えです。

 もう一つが、先ほどの国の視点に近いのですが、「地域が自主性を発揮することによって、地域の実情やニーズに適った個性的で多様な行政を展開することができるという”地方行政の質”に基づく視点」です。これは価値観や地域状況の多様化に伴って画一的でない行政の展開が求められている現代の要請に応えた、地方分権の”効果”に着目した実利的考えとも言えます。


■高まる自己責任の原則と拡大する格差

 これらに別の側面から光を当てると「自己決定・自己責任の原則」が見えてきます。

 いずれの考えに基づいても、これまでの国と地方が「互いに関与・依存しあう」仕組みを改めて、各自治体が自らの判断で地域づくりに取り組める形に移行することになりますが、創意工夫に富んだ取組みを行う自治体と、認識を変えずにただ漫然と前例踏襲の運営を行う自治体とでは明確な差が生じます。既に自治体間格差は生じていますが、現在の地方創生の流れにおいてはそれが益々加速すると考えられます。

 したがって、今の地方行政運営において、「強い地域」「より住み良い地域」を作っていくためには自治体のトップである首長をはじめとした職員が政策に基づいた創意工夫に富む有効な取組みを実施していくことがこれまで以上に求められています。言い換えれば、「どこの自治体に住むか」、「首長がどのような政策を持つか」で日常生活の"質"に大きな差が生まれるということになります。


■求められる議員像

 当然ながら最終意思の決定を担うとともに議場での政策提言の機会を与えられている地方議会・議員のレベルアップも非常に重要になっています。一昔前のように「地域代表」「団体代表」の議員が我田引水的に利益誘導をしていては自治体運営は成り立たず、もっと言えば全体的視点に立った効果的な資源配分・取組みの阻害要因になる、つまり存在自体が「マイナス」に働きかねません。

 当然にそれらを”選択”する地域住民の認識の変化も重要になりますが、議員の活動・実績と得票数が中々連動しないことも多く、当の議員からはそれを嘆く声あるいは諦めの声も聞かれます。しかし、耳に入る身近な住民の"得票に直結しやすい要望"にばかり目を向けていては部分最適に陥りますし、多数派の声のみを機械的に取り入れるようでは人気取りのポピュリズムに陥ります。つまり、結果として取組みの効果を最大化できなくなります。

 そうしたなかで政治家としては、現状に甘んじる(=住民ウケの良い発言・行動にのみ注力する)のではなく状況を変えていく努力が必要です。 
 例えば、介護保険の負担金は大多数の方がより低額であることを望みますが、財政状況や今後の人口動態等を勘案すると「持続可能なシステム」として成立させるためには現実的には引き上げざるを得ない(さもなくば他のサービスを大幅に切り詰めて財源を用立てる必要がある)状況であり、実際の制度もそうした方向に進んでいます。

 もちろん、そういった全体の中での位置づけや前提が共通認識として成立した上での選択であれば良いのですが、情報の非対称性によって、「多数の住民が望む政策」と「政治家として選択すべき政策」とではギャップが生じることが往々にしてあります。そこには「多数の支持する選択が必ずしも政治的に"正しい"とは限らない」という危険性も見え隠れします。
 したがって、議員としてはそうした事態において単に大衆迎合に走る、あるいは口をつぐむのではなく、はっきりと自らの主張の根拠・背景等を説明し、その前提を基に在り方を考え、建設的に議論することが重要だと考えます。

 「地方分権」とは言い換えれば「地域のことは地域で決める」ことです。
 行政はもちろん議員としてはそこに住み暮らす住民に対する的確かつ積極的な情報提供や建設的な議論を重ねることにより、予算的制約や様々な利害の混在する課題を整理することで誤解や偏見を解消することはもちろん、利害調整や新たな政策立案により合意を形成していく努力をし、解決していく姿勢が必要不可欠です。

 例えば、このブログや町政報告誌「新風!」の発行、あるいは出張座談会などもその一環ですが、”事実”だけではなく"考え"を含んだ情報を発信するということは反対のご意見を頂くことも当然にあります。しかし、そうした意見から、自分自身が新たな気付きを得ながら建設的な議論をし、より良い在り方・方策を探っていくプロセスを回していくことが重要だと考えています。

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祝日のゴミ収集と生活道路の整備

 標題の件に関して、住民の方からご意見を頂いたので現況と私の考えを共有したいと思います。


■祝日のゴミ収集
 実現できないかとのご意見ですが、ポイントだけ簡単に整理すると以下のようになります。
 なお、週2回収集日のある「燃えるゴミ」以外は、翌日以降の平日へ振替での収集を実施しているため、ここでは議論しません。

(1) 大津町は地区によって収集日が異なりますが、祝日になることが多い月曜日に関しては祝日の場合も収集を行っています(月曜に燃えるゴミを収集していない地区は関係ありませんが、それでも収集日数を年間でならすとどの地区もほぼ同じ日数になります)。

(2) 現在は焼却場が月曜を除いて開いていないため、町で収集しても運ぶ場所がない(焼却できない)状況です。

(3) 大津町はゴミ焼却場を菊陽町、合志市、菊池市(旧泗水町のみ)と共同で設置(菊池環境保全組合)しており、運営に関してはそれらの自治体全体で協議を行う必要があります(現在、当該4自治体で老朽化した焼却場新設について検討が進んでいます)。

(4) 祝日の収集運搬を行った場合には収集業者に支払う費用だけで、最小でも200万程度は委託料が増加する見込みです(委託先の祝日手当や雇用者増の可能性等は勘案せずに単純に現在の委託料×増加日数で計算しているため、実際にはそれよりかなり多額になると見込まれます)。

(5) (1)に関しては町単独の整理で実現できない事もないという認識ですが、収集業務委託先(所謂"ゴミ収集業者")とも入念な協議が必要であり、先方の雇用数・条件の件も含め色々と解消すべき課題が出てくると思われ、一朝一夕にはいかないでしょう。また、そちらをクリアしたとしても(3)の問題を解決しなければなりませんが、それにはより多額の費用が掛かるとともに同様に雇用面での整理が必要になることに加え、関連自治体全てに同様の協議を内部で行ってもらう必要があり、その合意を得るのはかなり難しいと考えられます。


 以上のように厳しい状況ですが、まずは「そのサービスを実現するためにどのくらい住民負担が上がるのか」、「その負担増を前提において、サービスニーズはどの程度あるか」等の"費用対効果"や”町政全体における予算配分からみた妥当性”も含めて検討・整理する必要があると思います。

 そうした現実的な部分も含めて、焼却場の祝日運営(祝日収集)が実現できないかの検討タイミングとしては、一つには上述の新焼却施設新設の件とも合わせて行う事が考えられます。

 もちろん、職員のマンパワーにも限界があるため、検討するにしても限度や優先度が存在しますが、一つひとつ検討のテーブルに乗せて実現の必要性・可否を探り、経緯・結果等も説明しながら住民の理解を得て、合意形成をしていくというプロセスが大切だと思っています。


■生活道路の整備
 他の自治体の比べて狭い道やでこぼこが多いとのご意見でした。
 私としては、大津町は県内の自治体の中では幹線道路は比較的充実しているという認識で、他の自治体の方から羨まれることもあります。

 しかし、人口3万4千人の大津町ですが、菊陽町(人口4万人)の約3倍、合志市(人口5万8千人)の約2倍の面積を有していることも影響し、生活道路の整備が追い付いていない部分も多数あるというのはご指摘の通りであり、私自身住民の方からも多くの要望を頂いています。

 一方で、財源や業者も限られているなか全ての道路を一斉に整備していく事は現実的に難しいため、現在は「道路整備優先基準」を作成し、それを基に計画的に一つひとつ確実に手を入れていくことを町に提案・要望し、まずは基準の作成を進めてもらっているところです。


■総括
 どの自治体も財源が限られているため、何に優先的にお金を投入するかはその長の考え方によって様々です。全ての町の良い部分だけを集めれば、誰にとっても素晴らしい町ができるかもしれませんが、現実的にはそうはいかず、優先順位づけが必要になります。

 大津町の場合は比較的、子育てや福祉政策にお金を使っています。しかし、もちろん「他を諦める」のではなく、これまで何度も書かせていただいた通り、たとえ歳入が変わらなくとも一つひとつの業務をより効率的・合理的に行うことによって、費用や人手を削減し、その余力で他のサービスを充実させること、そしてお金の配分についても無駄な事業や非効率な業務を見直すことで、より住民ニーズの高いサービスを充実させていく事も可能だと考えています。

 もちろん企業誘致等による税収増をはじめ、歳入の増加に向けた取組みも考えられますが、それは業務効率化とトレードオフの話ではないので、どちらも両輪として進めていけば良い話です。

 まだまだ至らない部分も多いのですが、着実に見直し・改善を進めて、住民サービスの充実に努めます。

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