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大津町議会議員 金田ひできの『新風!』

熊本県大津町の議会議員、金田ひできのブログ 『新風(しんぷう)!』

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「取組み」や「政策」の決定過程

 前回の記事の内容にも関連しますが、政治においてもビジネスにおいても、具体的な取組みや政策等の「意思決定の現場」では、「なんとなく」で内容が決まっているケースも少なくありません。

 それは予算規模や影響度の小さなものだけではなく、大きなものも同様です。

 当然ながら時間は有限であり、一つひとつの検討項目にかけられる時間も限られているため、即座に判断を下さなければならない案件も多く存在します。そしてそれは確かに大事な事です。

 しかしながら、個人ではなく「組織としての判断」を下す事には一定の責任を伴い、単に「いい加減」な判断をする事や「町の利得」よりも「担当者の利得(負荷軽減)」が優先される事は許されるべきものではありません。 

 また、第三者に諮る場合においては、提示されたデータが誤っている場合はもちろん、不十分な場合にも、その「判断」に大きな影響を与える事になります。

 ビジネスの世界においては、対外的にも、対内的にも、担当者にとって「有利なデータ」の比重を高くして提供するケース、あるいはデータは同様でも説明等により「有利な見せ方」をし、悪く言えば「判断を誘導する」事もあります。もう少し言えば、「諮る前に担当者の「決定」が前提にあり、如何にその決定に落ち着かせるか」というケースの方が多いのではないかと思います。

 それは確かに、自己の方針に絶対的な自身があり、主担当者ではない客体にそれを理解・納得してもらうための戦略・テクニックである場合もありますが、こと政治においては住民が判断を下すための出来る限りのデータを提供してフェアな視点からの選択が行われるように努力する必要があると思います。
 そうでなければ、「明確に町の方針を打ち出したうえで賛否を問う」という手法を取るべきです。

 いずれにしても、判断に影響を与える情報を取り扱う者はその自覚と責任を強く認識して課題に臨む必要があります。

 多くの人が「今あるものをなくすのは大変」 だから 「このままで良い」、という考え方をしてしがちですが、一度ゼロベースでその必要性の有無を考えるべきだと思います。

 例えば、前回の「早朝の防災無線」の件で言えば、100名の方にアンケートを取れば90名以上が「このままで良い」と判断するかもしれませんが、一方で「今現在早朝の無線放送が行われていなかったと仮定して早朝の無線放送の導入を諮った場合」には同じく100名中90名以上が「このままで良い」と言う判断をするでしょう。

 もちろん、今までの取組みに懐かしさや意義があると言う意見もあるとは思いますが、その一言で片づけていては変化も進展もありません。もしそういった事を判断のテーブルに載せるとするならば、デメリットはもちろん、その重みや意味合い、有用性等も総合的に勘案して判断する事が前提になると考えます。そこまでして初めて「住民に諮った」と言えるのだと思います。

 前回の例で言えば、朝のエーデルワイスを聞いて故郷を思い出したり、昔を懐かしんだりする事もあるかもしれませんが、故郷を思い出す音楽には他にも夕方の「夕焼け小焼け」等もあるなか、一方でそれにどれだけの意味合いがあるのか、それは一部の騒音被害を受けている方の生活を犠牲にしてまで維持する必要があるのか、一方でしかし実際にそれはどの程度の被害なのか、他の自治体ではどのような考えの下で如何なる運用になっているのか、その他にはどのようなメリデメがあるのか、等を両方の立場から丁寧に調査・検証し、伝える必要があると考えます。

 ちなみに、そういう主張をする一方で祭りや景観等、その他の取組みについては、人手が足りない、予算が足りないという説明であっさりと廃止や変更がされているというケースもありがちです。これは行政組織に限った事ではなく、前々回の記事の内容とも重なりますが、組織論としても「組織の利得」と「個人の利得」が一致していない限り、どういった組織においても往々にして「安易な方向」に決定は流れるものです。

 なお 「朝の無線放送」については数年前に区長会(行政嘱託員会)に継続の有無を諮ったとの事ですが、その際には1名の方の「別にこのままで良い」という発言から特段踏み込んだ議論もなく、現状維持の流れになったと聞いています。

 こういったケースは、いくら会議への参加者(意思決定者)への声を聞いても、急に判断を仰がれて判断のしようがなければ「現状維持」となりがちなので注意が必要です。
 また、前述の通り本当に必要性を感じれば十分な調査をしたうえでトップの判断により、「こういう理由で変えます」という発信の仕方も出来ます。
 例えば、武雄市の市長等はトップの判断で明確に方向性を決めて発信し、賛否や議論を巻き起こしながら市政を運営し、その場で批判が大きければ中止・修正するというやり方を取っています。

 もちろんどんなやり方をしようが、変化を伴う場合においては100%の賛成は中々得られませんが、一つには丁寧な議論を行う事で納得感を高めていく(納得者を増やしていく)ことは重要であり、十分な議論をし、それをしっかりと発信出来ていれば例え反対派がそれなりにいたとしても、その他の多くの住民には客観的に「賛否」を判断してもらえると私は考えています。

 「変化を伴う主張」をすれば、当然ながら賛否両方の声が出てきます。

 私自身も当該ブログや町政報告誌「新風」、あるいは「議会だより」の議案への意見や一般質問、その他諸々の事項に対し、お叱りを含めて様々な声を頂いています。

 しかしそれでも、今後も可能な限り分かりやすく、自分の考えや行動、あるいはアイディアを堂々と発信し、住民の方々と丁寧な議論をしながら町政に関わっていきたいと思っています。

| 言論・政策 | 23:31 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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