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大津町議会議員 金田ひできの『新風!』

熊本県大津町の議会議員、金田ひできのブログ 『新風(しんぷう)!』

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公開討論会に参加しました

 先日、大津町で開かれた「まちづくり」に関する討論会に討論者として参加してきました。

 討論者側は残念ながら打診のあった有資格者18名中6名のみと非常に少ない参加でしたが、170名ほどの来場者の方々に、私の「まちづくり」に関する考えを聞いて頂くことができ、大変良い機会になりました。
 
 来場者の方々、運営の方々には改めてお礼申し上げます。

 当日は少しでも思いが伝わるようにとノーペーパーで話したので、実際に話した内容とは若干異なるところもあるかもしれませんが、概ね以下のような主張をさせて頂きました。
 
 長くなりますが、お時間ある方はぜひ読んで頂ければと思います。
 
【課題】
これからの大津町の町づくりの課題と対策に関する私の所見


【私の所見】
1.中長期的経営視点の導入
⇒財政悪化
⇒高齢化の急速な進展


2.住民・議会・行政の協働体制の構築
⇒情報開示
⇒仕組みづくり
⇒議会の活性化



【私の主張】


 皆さん、こんにちは。
 ご紹介に預かりました金田ひできと申します。

 本日はお忙しいなか、この場にお集まり頂き大変有難うございます。
そして、運営の方々にもこのような機会を与えて頂いた事を厚く御礼申し上げます。

 今回は「これからの大津町の町づくりの課題と対策に関する私の所見」ということで最大3つについてとのお話を頂きました。
 課題は山ほどあるとは思いますが、私は何をするにしてもまず踏まえければならない課題、背景として次第に記載の2つを挙げさせて頂きました。

 一つ目は中長期的な経営視点を持たなければならないということです。
 まちづくりにおいて個別の課題を逐次解決していくことはもちろん大事ですが、置かれた現状を正しく認識し「全体像の中で」かつ「中長期のタイムスパン」で考えていかなければ、場当たり的で「部分最適な」対応になりがちです。

 中長期的経営視点が求められる背景として具体的に2つ挙げていますが、その一つが財政状況の悪化です。

 大津町は本田技研を中心とする潤沢な法人町民税収入にも助けられ、県下でも有数の裕福な県でした。しかし、ここ数年で法人税収入は大幅に悪化しており、2007年時点で26.4億円あった収入が2011年には3.9億円まで落ち込んでおり、町の借金である地方債の発行額も年々増加しています。

 よって、これからもそういった状況のなかで、昨日と同じように今日もやる、去年と同じように今年もやる、といった事を改めていかねば、将来的に行政サービスの質の低下、 自治体事業の縮小・廃止、あるいは町の施設の利用料の値上げなど、様々な面で我々の生活に弊害をもたらします。
 よって、対策として、歳出費目の見直しと新たな財源確保、つまり家計と一緒で、消費を減らして稼ぎを増やすための努力が必要になってきます。

 しかし、悪化する財政状況のなか、大津町では依然として“利用率の低い”新たなハコモノや道路がいくつも建設されています。
 まずは、今ある既存の施設を有効利用する方法を考え、新規工事に関しては「住民目線」で必要なモノを考えるとともに、災害対策や生活道路の整備等、場当たり的ではない措置の明確な「優先基準」を定める必要があると考えています。

 新たな財源確保のためには産業の活性化と、それによる雇用創出が不可欠です。 中長期的な計画を立て、企業や農家、個人事業主の支援・新規産業の創出策を「具体的な政策」として立案・推進する必要があります。

 生活の利便性を高めるために、あれもやるこれもやるという発想も大事かもしれませんが、どのような取り組みを行うにしても「財源」をどこに求めるかは必ず考えなければならず、それがなければ絵に描いた餅に過ぎません。

 「子育て」「福祉」「教育」「安全」等々、もちろん全て大事です。

 全てに必要なだけの投資が出来れば、もちろんそれが一番です。

 しかし、現実問題として財源は限られており、どこに投資するか、どこまで投資するか、そういった事を大処高所の立場から捉えて考えていく必要があります。

 そういう意味で、まちづくりや個別の政策の必要性や優先順位を考える上で、私はこれを今後の町づくりにおける最重要課題の一つに位置づけました。

 2つ目が、高齢化の急速な進展の問題です。
 先程は財政面における中長期的な展望でしたが、こちらは人口構成比に関するものです。

 話を戻しますと、県の人口調査によれば大津町の2010年~2025年までの人口増加率は40.1%で県内第三位、5900人だった65歳以上の人口が8300人ほどまで増加する予測です。
 このような状況の中で今後地域の福祉サービスをどの様に形作っていくかが重要な問題になってきます。また財政面でも医療費の増加や税収の更なる減少が想定されます。

 私は町を歩いて色々な方の話を聞かせて頂いていますが、大津町ではお年寄りの一人暮らし家庭が増加しており、その多くの方が将来への不安を抱えて生活しています。
 次に挙げている『住民・議会・行政の協働体制の構築』の話とも関わりますが、財政面・人員面でも行政の限界が来ているこのような現状においては、住民の参加により、行政・民間サービスを補完する必要があります。
 具体的には、地域見守り隊等のボランティアやNPO法人の支援、そして地域の住人同士が支え合えるネットワークづくり等により、お年寄りが末永く安心して「住み慣れた我が家」で暮らせる環境の整備が必要です。

 そういった意味でまずは、住民として、行政として、現状に対するしっかりとした『共通理解』を持ち、それを元にして具体的な基盤・仕組みの中で運営していく必要があります。
 厳しい外部環境の中、多くの地方自治体、そして大津町でも住民・議会・行政が協力し合いお互いの不足点を補い合う、『協働』が広く叫ばれていますが、多くの住民は「必要なサービスが提供される限りは煩わせずよしなにやってほしい」という意見が主流で、行政としても「住民の意見を踏まえると仕事が増える」という発想が根強いのが現状です。

 私は、そうではなく、町として分かりやすい形で町の現状を住民に伝え、今後のまちの運営のために住民の力が必要であることを広く周知してもらい、住民参画の体制を整備し支援していくことがスタートラインになると考えています。

 ただ、現在の大津町の行政運営においては、記載にある情報開示、仕組みづくり、あるいは議会運営においても『住民・議会・行政が協働出来ておらず、未だに行政手動の部分が大きく、そのためにムリ、ムラ、ムダが多く発生していると言えます。

 では、今後どう変えていくか。

 私は、情報開示、仕組みづくり、議会の活性化が必要であると考えています。

 第一の情報開示において重要なのは「分かりやすく」という点です。
 例えば、町の財政状況の悪化はお話した通りですがこの情報は町のHPにも掲示されています。
 しかし、町の決算の生データをそのまま掲示しているため、一般町民には理解し難く、私が財政のお話をすると多くの方が驚かれます。
 そういった意味で、いくら情報を機械的に公開しても、それが一般町民に広く浸透して共通理解を得られていなければそれは真に伝えているとは言えず、住民主体の町づくりは成立しません。
 もろもろの背景を踏まえなければ、住民としても施設や道路、政策の必要性を判断出来ません。
 自治体によっては、財政状況や人口動態の推移等を誰でも直感的に分かるように簡単なグラフや図を用いて掲示しています。
 大津町においてはそういった、『情報開示』に関する意識がまだまだ低く、抽象的な公開指針ではなく、具体的なルール・基準を作り、『分かりやすい情報開示』を推進する必要があると考えています。

 第二の協働を進めるための具体的な仕組みとして、まず一つ目は先ほど述べた通り、情報開示に関する情報の整備があげられます。それには数字に関してだけではなく、プロセスも含めたうえでの開示基準も含まれます。
 例えば、地域活動を行う住民や住民団体の提案や申し出に対して、行政がただ一方的に否認あるいは承認していたのでは住民側としても納得感がなく、次の打ち手を出すことも難しく、住民活動自体が停滞してしまいます。
 よって、どのような機関で審議され、どういう理由で決定が下ったかをきちんと開示する基準が必要となります。
 また、前段として具体的に、どの窓口でどのように判断するかを明確に定め、住民側がアクションを起こしやすいような仕組みを整える必要があります。
 大津町の現状に目をやると「まちづくり基本条例」という住民、議会、行政の役割や責任を定めた条例がありますが、「情報公開請求に関しては誠実に対応する」「透明で公正な行政手続きの確保」等、内容が抽象的であるため、具体的にどの機関でどのような流れで判断するか等を定めた内容への改正、あるいは補助条例が必要であると考えています。 

 第三の議会の活性化の観点からは私が考える問題点としては、この点は多くの地方自治体でも問題となっている点ですが、『議員がただ単に行政からの議案を通すだけの議決機関になっているということです。
 議員は住民の代理であり、広く住民の意見を行政にぶつけ、発展的に討議する責任があると私は考えています。
 そういったことの出来る重要な機会として「一般質問」という議員が町長や行政の職員に対して、「現在検討が進められている●●の建設は真に住民の利益に繋がるのか」等の町の行政運営に対する質問の機会が議会時に与えられていますが、任期4年間中において一度もその一般質問を行わない議員がいたり、質問の内容についても住民の意見のヒアリングや調査・分析に基づいていないものも多く、儀礼的で発展性にかけるものも少なくありません。
 ある町では大規模災害を受け、「災害時の町の対応に問題はなかったか」との質問をしている議員がいましたが、本来的にはそれは議員自身が現場に足を運んで、調査し、「災害時に現場からこのような問題点が指摘されているが、町としては今後どのように災害対応体制を再構築するのか」という発展的なものでなければ、あまり意味がありません。
 それは大津町の水害対応についても同様です。

 それではどうやって議会活性化を進めるか。

 その第一歩として、例えばインターネットへ議会の動画を掲示すれば、緊張感も高まり、議員の動きも変わってくるのではないでしょうか。
 そして議会の外においても、議員が住民の代理である以上、積極的に現場に足を運び、議会報告者や町政の報告会などを通して住民と行政のギャップを埋めるコーディネーターとしての役割も果たす必要があると考えています。
 それが私の考える議員像であり、同時に、議会活動、あるいは議員活動の活性化が必要であるとする理由です。


【質疑応答】
 ⇒財源が限られている中でどう町の課題を解決するかという質問に対して
 
 重要なのは「共通理解」と「工夫」の二つだと考えています。
 「共通理解」について、先ほど述べて通り、町の現状が財政面、世代別人口構成等の問題で、今のままでは立ちいかない事を行政が分かりやすく住民に公開し、住民と行政の双方がこのままでは町政が立ちいかないという事をまず踏まえる事が大切です。
 現状は「協働」の言葉だけが独り歩きしている状況で、「何故やらなければならないのか」とういう観点が住民、行政ともの圧倒的に不足しており、それでは協働は進みません。
 今、町がどのような状況か、このままではどうなるか、そういった点を双方が理解し、考える必要があります。
 そのためには、繰り返しになりますが、まずは行政側が責任も持ち、分かりやすい形で住民に町の現状を知らせる努力が必要です。

 それを踏まえたうえで、二つ目の「工夫」について。
 例えば待機児童の問題ですが、町として保育園で保育できる児童の枠を一つ増やそうとすると一人当り年間100万円以上のお金がかかります。

 ではどうするか。

 例えば「家庭的保育室」という、保育園ではなく一般家庭で子供を預かる保育体制が現在注目されています。
 現在待機児童の問題が顕在化していますが、少子化が今後も進行すると予測される中、いたずらに施設を増やしても、数年後、数十年後には結局使われなくなることが想定され、公立であれば更に町の財政を圧迫するでしょう。
 しかし、家庭的保育室はハード(建物)への新たな投資が不要で今後の社会の流れを踏まえても利点があります。また、財政問題とは少し離れますが、少数にて行われる温かい家庭保育は、子育て世代の新たな選択肢にもなります。

 高齢者への地域医療の問題において、現在は介護は自宅や老人ホームで出来ても、看護は難しいのが現状です。
 しかし、町として体制の構築に協力し、自宅や老人ホームでも看護ができる体制を構築すればお年寄りも住み慣れた自宅で生活でき、医療費自体も抑制することが出来ます。

 もう一点。

 こういった話題の中でよく議題に上がるのが「民営化」の問題です。
 厳しい財政状況の中、多くの自治体で民営化が推進されていますが、それに対する批判も根強いのが現状です。
 しかし、例えば給食センターの民営化は、「子供が口にする給食の質が下がる」という理由で一方的に反対となるケースも多いのですが、それは行政が民間に一方的に丸投げした場合に往々にして起こり得ることで、もしかしたら行政によるチェック体制によりその事態を避けることが可能かもしれません。
 むしろ、厳しい競争にさらされている民間に委託することで逆に品質の向上が期待できるかもしれません。
 もちろん、検討・討議を重ねる中で看過出来ない課題があれば、財政だけを理由に民営化するべきではないというのが私の考えです。
 しかし、私はそう言った形で、課題があるからとそこで思考・行動をストップさせるのではなく、住民、議会、行政で妥協なき討議を重ねることが重要であり、それによってより良い打ち手が生まれると考えています。

 以上のように、住民団体やNPO法人等と協力・支援し、行政だけでは中々うまくいかない課題に対して、知恵を出し合い、協力して、解消していく事が、厳しい環境にあるこれからの町づくりにおいてはより重要になってくると考えています。


 

| 地域活動 | 02:32 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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