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大津町議会議員 金田ひできの『新風!』

熊本県大津町の議会議員、金田ひできのブログ 『新風(しんぷう)!』

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富山県氷見市の新市庁舎

 文教厚生常任委員会研修において、廃校体育館を市役所として改築・活用している氷見市役所を訪問しました。

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 費用は新築の半分ほど。コストの削減効果もそうですが、遊び心も持ったスペース活用法や市民との対話も交えて作り上げた過程・手法に目を見張りました。

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 特筆したいポイントは2点です。

 1点目は当該庁舎が既存の施設を改修によりリノベートする事により生まれたものである事。きっかけとなったのは2012年の調査で、当時の庁舎が耐震基準を満たさず、かつ津波浸水想定区域内にあることが判明したためで、今回の改装費は約19億円。津波対策で移転が必要な防災拠点施設を対象とした国の補助を利用したため、市の実質負担は約8億円程度との事でした。
 
 新市庁舎の整備に当たっては結論ありきではなく、①旧庁舎の耐震補強、②旧庁舎の所在地での新築・建替え、③現在地での新築、④旧有磯高校校舎を改修して再利用、⑤旧有磯高校体育館を改修しての再利用、などの様々な案を「費用」「スペース」「耐用年数」等の定量的データや市民や旧庁舎近隣商店街への影響等の多様な観点から分析・検討し、決定されています。

 また例えば、床は上からマットを張っただけの簡易なものであったり、高い天井による空調の非効率性を解消するために軽量のテナント幕を利用して船底形の天井へリノベートされていたり、なるべくお金を掛けないようにする工夫も随所に見られました。

 いずれにしても、これまで当該ブログでも何度も言及している通り、人口減少社会と厳しい自治体財政という2つの課題に直面している現状において、これからは縮退の時代であることを意識する必要があります。大量生産・大量消費、ハコモノ新設ありきの行政運営ではなく、「ライフサイクルコスト」も念頭に入れつつ、既存の社会資本をいかに整理・有効活用していくかという事は大津町においても重要な事です。

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 2点目は庁舎の件はもちろん、市政全般において住民、職員同士の対話を重視しているという点です。上述の庁舎の件は、前市長の段階から決定していたとの事でしたが、そのスペースの活用方法については、元プロのファシリテーター(※1)である現市長の思いが存分に反映されていました。

 住民との対話を促進し、協働を進めることを目的に「市役所のフューチャーセンター(※2)化」を目指しており、2Fフロア中心の会議室はドアがないガラス張りで、周りから見える緊張感も合間って職員の発言も増加したとの事でした。

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※1 会議やミーティングなど複数の人が集う場において、議事進行を務める人のこと。中立な立場を守り、参加者の心の動きや状況を見ながら、プログラムを進行していく人


※2 フューチャーセンターとは、企業、政府、自治体などの組織が中長期的な課題の解決、オープンイノベーションによる創造を目指し、様々な関係者を幅広く集め、対話を通じて新たなアイデアや問題の解決手段を見つけ出し、相互協力の下で実践するために設けられる施設


 また、「キャンプ」と呼ばれるオープンスペースには会議の参加者が積極的に議論し、アイディアを出すための”ワークショップワゴン”や関連書籍等が配置されていました。 

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職員がDIYで作ったという廃棄黒板を利用したメッセージボードやベンチが設置されるなどの仕掛けもあり、随所に職員による案出しや市民との「デザインワークショップ」による様々なアイディアも生かされています。

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 なお、氷見市ではこうしたハード面だけではなく、ソフト面の取組みを進めており、現在は任期付き職員としてプロのファシリテーターを採用し、その方を核とした職員のファシリテート能力の向上、及び庁内キーマンの育成にも取り組んでいるとの事でした。

 その他、当然ながら基本的な機能としてワンストップ窓口やキッズスペースの設置、分かりやすい案内板等、利用者の利便性に関する部分もしっかりと考えられています。

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 大津町でも「震度5で倒壊の危険性」と言われる庁舎を新築するために本年は基金条例が設けられ、具体的な舵が切られています。そうした近々での課題に向けた庁舎の在り方はもちろん、「住民との対話・協働」を進めるための姿勢や方法についても大いに学びのある研修になりました。

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