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大津町議会議員 金田ひできの『新風!』

熊本県大津町の議会議員、金田ひできのブログ 『新風(しんぷう)!』

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大津町の政務活動費

■「政務活動費」とは

 地方議会の議員が政策調査研究等の活動をするために支給される費用です。 「政務調査費」と混同する方もいますが、2012年の地方自治法改正により「政務活動費」と改称されています。
 
 つまり、若干定義は変わったものの、以前「政務調査費」と呼ばれていたものが今は「政務活動費」と呼ばれているという理解で大丈夫です。

 交付額や交付方法については、自治体により異なりますが、共通している正当な支出は議員活動の範囲に関係する「書籍等の購入」、「議員研修への参加」、「視察」、「事務所費用」などです。 その他、広報や秘書の雇用等についても、支出可となっている自治体が多いのですが、中には議員活動の活動報告誌等は半分まで計上可能等の制約を設けている場合もあります。


■大津町の状況と政務活動費の意義

  騒動以降、よく政務活動費の金額を聞かれますが大津町では一切支給はありません。
 
  県内の状況では、最も多い熊本県議会(月30万円)やそれに次ぐ熊本市議会(20万円)といった比較的支給の多い自治体から大津町のように支給がない自治体まで様々です。 なお、最近の近隣自治体の動きでは、菊陽町では4月の改選後からは政務活動費が月2万円(現状ゼロ)の支給になり、合志市では同じく4月改選後からは報酬の方を6万円ほど引き上げるとのことです。

 この政務活動費の支給や報酬の引き上げは、調査研究のための財源を与えることや、例えば働き世代でも政治に専念できる報酬額を支給することで、より多くの人が政治に参加できる環境を整え、「議員の質」を上げる事が一つの狙いです。

 報酬や政務活動費の引き上げそのものの可否は一旦置いておくとして、個人的には「議員の質」を上げるためには、報酬の引き上げよりも政務活動費の支給の方が望ましいと思っています。


■報酬が上がれば議員の質は上がるのか?

 県や都議会、府議会等の一流企業に准ずる位の報酬が出ている自治体は別かもしれませんが、私の知る限り報酬と議員の働きぶりや能力、そしてその成果は相関がないように思います。 基本的に町であろうが市であろうが村であろうが議員の活動内容や職責は変わりませんが、「報酬の高い自治体に優秀な議員やよく働くが議員が多くいて有効な活動を行っているか」と言えば、そんな事は全くありません(現行の議員報酬は単なる人口割や予算規模、あるいは近隣自治体の相場から算出しているケースが殆どで深い裏付けはありません)。

 特に、政治は「選挙」を伴うため報酬が上がった事で、例え有能な方が多く挑戦したとしても、同じく報酬が目当ての立候補が増えれば、結果がどうなるかは分かりません。

 つまり、一般的に能力や成果によって、「仕事のできる人」から順に職位や立場を与えられる民間企業と違って現状ではまだまだその相関が弱いので、この報酬増によるインセンティブが上手く働きません。


■政務活動費が付けば(上がれば)議員の質は上がるのか?

 あくまで活動費を「有効に使って活動」すれば、という前提ですが、少しずつでも確実に議員の質は上がると思います。

 特に議員対象の研修会等は、研修自体から学ぶ事も多いのですが、更に全国から集った多くの地方議員と情報交換をし、ネットワークを構築できる貴重な場であり、やはり刺激も受けます。

 しかし、政務活動費がない場合は調査活動含め、しっかり活動すればするほどお金が掛かってしまうため、現実的には特に遠方への先進地調査や研修、あるいは活動報告誌の発行、比較的高額な専門書籍の購入等、色々と制約が出てきます。

 よって、ある程度おもいっきり議員活動に専念できる環境を整える事で、議員の活動自体も変わってくるのではないかと思います。 それに伴う課題は後述しますが、少なくとも研修や視察、情報発信の量だけで言えば、一般的には政務活動費がある自治体の方が相対的に大きい事は間違いありません。

 いずれにしても、そうした理由から(二者択一であるならば)誰も彼もと報酬を引き上げるよりは、政務活動費による「実際の活動」に対する補助の方が「現行の選挙制度と当選状況」をみると理に適っていると考えています。


■政務活動の「質」

 
 ただ、一点指摘したいのが、行政に対して「公金の使い方」について質疑・意見する議員が、一方で自らの政務活動費に関してはあまり削減努力なく使っているようにみられるケースが意外に多い事です。これは支出における「費用対効果」の意識においても同様です。残余金があれば自治体に返還されます。

 少しでも安価な方法で交通手段を確保したり、広報誌を作成したり、あるいは公金で参加したのならば少しでも多くのことを政策立案に繋げるなどの努力が不可欠であり、厳しい財政状況のなか、行政に工夫や改善を求めるのであれば、議員自身が率先してそのような姿勢で取り組まなければならないと思います。

 いずれにしても、政務活動費の有無や報酬の大小は別にして、行政・議会それぞれでの 「ダブルスタンダード」にならないように、そして「単なるポーズ」ではなく、「どれだけの付加価値を生んでいるか」という事を常に意識しながら、金額にかかわらず「報酬に足る」と住民の方々に認められる活動を行う事が責務であると考えています。

| 言論・政策 | 23:15 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

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| | 2016/06/08 20:04 | |















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