FC2ブログ

大津町議会議員 金田ひできの『新風!』

熊本県大津町の議会議員、金田ひできのブログ 『新風(しんぷう)!』

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

議員の役割と住民とのかかわり方

 自治体(地方公共団体)の役割・責任が増加するということは、最終意思の決定に与る地位にある地方議会の責任も増加することになります。

 しかし、一方で最近は住民投票をはじめとして、住民の地方行政への直接的な参加を進めるべきとの意見も強くなっており、実際に町の計画の策定等において住民を公募し、協議会等の形で直接的に関わってもらうようなケースも増えています。

 そんな中、「議会不要論」というものも聞かれて久しいのですが、地方議会は住民との間でどのような役割を果たすべきでしょうか。

 まず単純な立ち位置からすると次の2つの観点が考えられます。


①地方議会は住民の意見を行政へ正確に伝える役割を果たすべき

②住民は必ずしも合理的判断をするとは限らないので住民の意見に左右されずに大局的判断を下していくべき



 もちろんケースバイケースですが、いずれにしても議員は選挙で選ばれたからといって、その政策や考え方まで白紙委任されているわけではなく、住民意思と自らの考えとに乖離がないかを常に自問する必要があると思います。

 ただし、前回述べた通り、住民の意見にばかり目を向けていてはポピュリズムに陥ってしまうため、住民に対する的確な情報提供や住民の誤解や偏見を解く努力をすることが必要です。しかし、行政とは異なり基本的に単身で活動する議員は一人(一部)と細かい話ばかりしていては時間がいくらあっても足りず、更に大局観を見失う恐れもあるため、現実的にはその点も注意や自分なりの判断基準(見極め)が必要です。

 いずれにしても、議員は、専門的能力、政策能力を磨き、高い審議能力、政策提案能力を持つ必要があります。そして俯瞰的な視点でまちの在り方を考えることはもちろん、一度方向性を決めたのであれば顕在化したニーズだけではなく潜在ニーズまで踏まえた政策立案をする必要あります。また、同じく既成概念、固定観念にも違った角度から光を当てることが求められると考えています。


■ドリルとパンチのはなし

 民間企業の話ですが、某優良メーカーにこんなエピソードがあります。

 ある日、顧客から「大量の穴あけドリルが欲しい」という要望がありました。しかし、このメーカーはドリルを納品しなかったものの顧客には大変喜ばれました。

 この状況で顧客の要望を掘り下げて考えていくと欲しいものは実は「ドリル」自体ではなく「穴」です。
 その点も踏まえて、メーカーがヒアリングする中で分かったことは、「これまでは金属板に2カ所の穴を開けていたが10カ所に増やすことになったこと」、「穴を開ける金属板が今までより薄くなったこと」の2点です。

 その状況をきちんとヒアリングしたメーカーは、ドリルではなく「パンチ」を提案したのです。薄い板ならパンチでも穴が開けられ、更に一度に多くの穴が開けられて効率的です。

 このように、しっかり対話をすることにより潜在ニーズが浮かび上がり、場合によっては状況を改善する可能性も見えてきます。 一つにはそういった「住民の声」に付加価値を加えていくような思考、行動が必要だと考えています。


■卵と木箱のはなし

 もう一つ、議員には行政の政策や事業を住民に分かりやすい言葉で丁寧に説明するという役割も求められています。

 こちらについては、こんな例え話があります。

 木箱の中におがくずがあり、その中に卵があるとします。 「卵」は地方公共団体の目指す政策、「木箱」は住民、「おがくず」は議員(議会)に相当します。

 もし、おがくず(議員)がなければ木箱の動き(考え)は直接卵に伝わりますが、動きが激しすぎると卵は割れてしまい、そうなると如何に付加価値を加えていこうとしても議論の余地すらもなくなります。

 議員は、木箱(住民)の考えをしっかりと受け止めつつ、専門知識や調整能力などによって、卵(政策の方向性)を温めていけるよう伝える役目も担っていると言えます。

| 言論・政策 | 23:56 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT















非公開コメント

TRACKBACK URL

http://kanadahideki.blog.fc2.com/tb.php/301-c3a61541

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT