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大津町議会議員 金田ひできの『新風!』

熊本県大津町の議会議員、金田ひできのブログ 『新風(しんぷう)!』

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住民の健康づくりと介護・医療費の抑制

 先日、住民の方から介護保険に関するご意見をお便りにていただいたので、概要および私の考えを共有させていただきたいと思います。

 ご意見の内容としては、「介護保険において、健康を維持している(制度を使わない)人は一部還付(払い戻し)する制度を導入出来ないか。現行の制度は一律の料金徴収となっているため、健康づくりのインセンティブが働かない。還付制度があればより多くの方が健康に気を使い、結果として町の支出も削減できるのではないか。」という趣旨のものです。

■還付制度導入における検討

 ご意見を構造化すると

① 健康な人に対して介護保険料の払い戻しを導入する(アクション)

② 日々の運動や食事等、健康に気を使う人が増加する(推測)

③ 健康寿命が増加し、町の介護保険に要する費用負担も低減する(②を前提とした事実)

④ 健康な方は還付金という形で金銭的なメリットを享受でき、町としても支出を抑制できる(取組が機能した時の結果)

 という事になります。

 
 ②に関しては、(イ)還付金目当てで健康づくりに力を入れる方が実際にどの程度いるか、(ロ)日々の生活習慣と健康寿命がどの程度の相関を持つか等を確認する必要もありますが、一旦はその推測はある程度正しいという前提で話を整理します。

 まず、そもそも論として、介護保険だけではなく国民健康保険も同様ですが、考え方としては制度自体が健康な方がそうではない方々を支える相互扶助の関係で成り立っており、お金を収めるだけの方がいるお蔭で成り立っている制度です。

 もちろん、制度利用者が減少して費用を抑制することが出来れば、必要額も比例して減少するため、差額を還付するという考えが成り立たないわけではありません(支出における基準額をどの程度にするかという課題もありますが)。

 ただし、事務の複雑化による処理コストの増加分等も含めて考えるとメリットを感じてもらうほどの還付を行うことは収支としても実現は難しいのではないかと思います。また、類似事例での実績はあるようですが法律や条令面の課題も整理する必要があります。
 更に、健康年齢には遺伝的要因も無関係ではないため、「還付のために健康づくりに気を使っていた方よりも、何もしてこなかった方の方が結果として多く(長く)還付を受ける事ができた」というケースも相当程度発生することが予測されます。

 課題や懸念を上げればまだまだキリがないのですが、当然ながら増え続ける介護・医療費を抑制していくためには一つひとつ検証しながら、手を打っていく必要があります。

■健康マイレージ
 そうした中、ご意見のような形での「健康づくりの推進」という点に関しては、一昨年に文教厚生常任委員会で先進地研修を行った自治体では、介護保険料や健康保険料の直接還付という形(結果へのインセンティブ)ではなく、「健康マイレージ」という形で「病気等の予防取組み(食事改善や健康講座・スポーツ教室などへの参加等)をすればするほどポイントが貯まり、自治体内の飲食店や商店でサービスを受けられる制度(過程へのインセンティブ)を実施していました(自治体内でのお金の循環による経済活性化も意図)。

 大津町でも「水・水」という地域通貨で類似の制度を作っていますが、現状では単価が低使える場所も限定されているため、くポイントサービス自体の魅力が決して高いとは言えずあまり浸透していないのが現状です。
 もちろん、ポイントの単価を上げれば良いという話ではなく、「費用対効果」を前提に考える必要がありますが、委員会のなかではそうした健康づくり活動への金銭的メリットを高めることによって、住民の予防取組みを推進していく事も提案として挙がっています。


■”重層的”な取組み
 金銭的な観点から、町の支出削減および住民サービスの向上について述べてきましたが、増え続ける医療費を抑制して現行制度を持続可能なものとするためには、それ以外にも様々なアプローチによって重層的に取り組んでいく必要があります。
 
 例えば、予防の観点からは生涯学習や生涯スポーツ、あるいはボランティアや仕事への参加・参画推進等により、楽しみ、あるいは生きがいや遣り甲斐を感じてもらいながら結果的に健康づくりに繋がるような取組みを進める必要性があります。そして、その一環としては社会福祉協議会やシルバー人材センター等との町の関わり方も改めて整理する必要があると考えています。

 また、実際に介護が必要になった場合には、ある程度地域内の助け合いで介護できるような、ある意味昔ながらの「共助」の体制・組織づくりも求められています。

 更に、国では病院や施設への入院・入所ではなく、住み慣れた自宅やその近郊で生活できるような地域福祉の体制整備を政策として進められています。

 大津町では国民健康保険への多額の法定外繰入(本来独立の特別会計である国保の収入不足を補うために一般会計から費用を繰入)も課題に挙がっており、その件も含め、介護や医療等の取組みについては今後更に力を入れていきたいと考えています。

| 議会関連 | 20:29 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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