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大津町議会議員 金田ひできの『新風!』

熊本県大津町の議会議員、金田ひできのブログ 『新風(しんぷう)!』

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武雄市および伊万里市への行政視察(図書館)


 先週5月13日(水)に、TSUTAYAの運営会社(CCC)への指定管理およびスタバの併設で有名な武雄市図書館、そして市民ボランティアが多数参画して運営する伊万里市民図書館への行政視察を実施したので、その内容について要約してご報告します。

 ”対極”とも言われる両者の図書館運営についてはもちろんですが、今後の町の方向性や"公"と"民"との関わり方を考える上でも大変参考になりました。


■武雄市図書館
 武雄市図書館は、市長が夕方五時には閉館する図書館に疑問をもち、武雄市図書館はTSUTAYAを運営するCCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)を指定管理者として開館した。

 当該図書館については、会館時間の長さやスターバックの併設等のコンテンツに注目がいきがちであるが、「随意契約であること」や「図書館の在り方・役割」などの手法・在り方において、住民や議会、図書館関係の諸団体等からも相当の反対もあったとの事だが、市長の強いリーダーシップの下で実現した事に注目したい。
 サービスとしては、図書館の蔵書に加えてTSUTAYAで書籍の販売がされており、それらの店売り書籍もコーヒーを飲みながら館内に座って読むことができる。武雄市図書館は年中無休、午前9時~午後9時まで開館(※)しており、利用することによってTSUTAYAのポイントも付与される。

 また、上述の通りスターバックスコーヒーが併設されており、館内には若者の姿が目立ったが、「これまで図書館を利用していなかった層」を発掘していると言えるだろう。ただ一方で図書館へのレファレンスを目当てで来館・利用するのは2割ほどで、「図書館ではなく商業施設」との批判もあるとのことである。
 確かに店売りの雑誌は通常の図書館ではあまり見られないようなものも多数配置されていたが、専門書を含めた図書館としての蔵書数は19万冊ほどと決して多くはなく、調査・研究用用途での利用者には不足するかもしれない。また、武雄市図書館は市民以外の利用・貸出を制限していないとの事であったが、それは他の住民を武雄に呼び込むことによる経済効果には一役買うかもしれないが、純粋な図書館としての貸し出しやレファレンス機能だけを見れば、住民サービスとは対立する在り方であろう。

 いずれにしても、市長が変わった後も全国からの視察が絶えないとのことで、図書館が観光名所としての経済効果に一役買っているのは確かであり、更に近くにマンションや店舗が増加するなどの波及効果も見られるとの事である。

※大津町の状況
開館時間:火・木~日曜日 午前9時~午後6時、水曜日 午前9時~午後8時
休館日:毎週月曜日、毎月第一金曜日、年末年始、特別整理期間(年8日以内)


TSUTAYA武雄



■伊万里市民図書館
 伊万里市民図書館は、設計段階から、建築施工主、図書館、市民の協働で育てられてきた。それは、「伊万里をつくり市民とともにそだつ市民の図書館」というスローガンにも表れているが、その理念や工夫が随所に見られた。

⇒ 市民提案による読み聞かせの部屋
⇒ 住民団体手製の多数の展示物および団体の活動ルーム
⇒ 図書館ボランティアの事務室
⇒ 図書館ボランティアによる書籍の特集コーナー
⇒ 人形劇をボランティアで行う団体のために作られた専用スクリーン


 以上はほんの一例であるが、この他にも枚挙に暇がない。

 こうした仕掛けは、例えばボランティア団体の活動ルームについては、設計時の「ミシンをかける部屋が欲しい。アイロンをかけるために多数のコンセントが必要」というような声をしっかりと行政が受け止め実現してきたのだという。
当然ながら市民団体も「自分たちがともに作り上げた図書館」への思い入れは強く、より良い図書館にするための労を惜しまないようである。
 大津町も図書館ボランティアの活動は活発であり様々な活動を行い重要な役割担っているが、同市の図書館をサポートする市民活動団体「図書館フレンズ伊万里」にも400名近い方が登録され、図書館運営を強力にサポートしている。そういった意味では武雄市の市長の力で実現した「トップダウン」方式の図書館とは対照的な「ボトムアップ」方式の図書館と言える。

伊万里市民図書館




 以上になりますが、開館日数や時間についても、住民サービスにおいては重要であることは間違いありません。

 しかしながら、図書館は単に調べものをしたり本を借りたりするための場所(蔵書機能重視)なのか、あるいは公共性や経済効果なども全てを同じテーブルに置き、更に地域のニーズをうまく取り入れて、より多くの住民が集まる場に変えていくべきなのか。もちろん、必ずしも2項対立の問題ではありませんが、図書館がどうやって利用され、利用者とどうやって繋がっていくのかという「在り方」そのものを考えていく必要があると思います。今回の図書館2つはそういった意味では方向性の大きく異なるものでしたがいずれも非常に魅力的な図書館でした。

 最後に、「住民とのかかわり方」という観点で言えば、「伊万里市民図書館」における事業検討段階から住民と協働で実施し、設立後もともに盛り上げていく、そして行政も可能な限りバックアップしながらその活動を助け効果を最大化する。住民側も行政にできることできないことをしっかりと議論・整理しながら要望・活動していくという在り方は「協働」の理想的な在り方であり、我が町も見習う必要がある部分であると強く感じたところです。

| 言論・政策 | 00:17 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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