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大津町議会議員 金田ひできの『新風!』

熊本県大津町の議会議員、金田ひできのブログ 『新風(しんぷう)!』

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【H27年度6月定例会】一般質問の内容詳細を掲載します

6月定例会での一般質問を終えました。

 答弁の要旨については正確にお伝えするために、議事録の受領後に改めて内容を確認したうえで整理・掲載することとしまして、今回も一足先に質問内容の詳細を掲載させていただきます。

 なお、当日は時間の都合で削除した部分や、他の議員の一般質問・答弁を踏まえて追記・削除した部分も多いため、実際の質疑と多少異なる部分がある旨、ご了承いただければと思います。


【H27.6月定例会一般質問】(一般質問要旨はこちら→リンク
1.企業誘致戦略について
2.事務事業評価と予算査定の在り方ついて


 今回は大津町の言うなれば「財政戦略」が共通のテーマになっておりますが、お手元の通告書に記載の通り、歳入の面からは「企業誘致戦略」、そして歳出の面からは「事務事業評価と予算への反映」について質問を致します。

 まず、大津町の置かれた状況の認識を共有させていただきたいのですが、「大津町は県内でも財政的に恵まれている自治体の一つ」と言われており、確かに財政指標等を他の自治体との比較で見れば間違いではありません。しかし、それはあくまでも相対的な話であり、中身を分析すると、他の多くの自治体同様に厳しい状況であることに変わりはありません。

 町の歳入を見ると、大津町の税収は本田技研やその関連企業を中心とした豊かな法人税に長年支えられ、平成17年度から4年間は全国的にも数少ない地方交付税の不交付団体となり、ピークである平成19年度は26億4300万円もの法人町民税がありました。しかし、厳しい経済状況を反映して、平成20年度からは減少に転じ、直近の決算データである25年度を確認すると4億2300万円とピーク時の6分の1ほどとなっています。

 また、町の歳出は年々増加傾向にあり、特に高齢化の進展等によって社会保障関連経費である「扶助費」は毎年増加し、平成19年度に11億9500万円だったものが平成25年度には24億4000万円と6年間で2倍以上に膨らんでいます。

 このように大津町は、以前は財政的に非常に恵まれた状況にあったものの、その状況は変化してきています。
 更にもう少し言えば、非常に財政的に恵まれていた時期があるがゆえに、当時建設した様々な施設の維持管理や開始したサービスに要する費用が「固定費」として、毎年予算に計上されており、そうした面から見れば、以前から継続的に厳しい状況にある自治体よりも、むしろ難しい状況にあると言えるかもしれません。ちょうど昨日頂いた大津町の「公共施設等総合管理計画」で年間コストを少しだけ確認してみますと、例えば「大津町運動公園」は約3440万円、「歴史文化伝承館」は約360万円、「まちづくり交流センター」は550万円、駅南口の「ビジターセンター」は約1300万円が毎年継続的に掛かる支出とされています。
 
 いずれにしても、基本的な傾向としては、歳入は減少しているものの、歳出は毎年増えているという2重苦の状況にあります。

 従って、これまでも様々な場面で繰り返し述べておりますが、財政における入口、出口の両面から町の在り方を改めて見直し、スケジュールも踏まえた具体的な大津町独自の「経営戦略」を策定する必要があると考えています。

 
 以上を前提に置きまして、まずは、大津町の「企業誘致戦略」について伺います。

 本年2月25日の日経新聞に内閣府の資料を基にした「高い競争力を維持する町」上位15市町村が掲載され、熊本県からは大津町周辺の西原村、合志市、菊陽町、益城町の4つもの自治体が名を連ねておりました。
 これは1975年から2010年までの事業所数、従業者数、財政力指数、課税対象所得、第1次~3次産業までの生産・支出に関する数値等の合計8つの指標の伸び率により算出されていますが、元データを分析すると大津町は全体的に先ほどの上位4自治体と比較して遜色ないものの「事業所数」の「伸び率」で他の自治体に大きく差をつけられておりました。
 その「事業所数」の値においても、大津町は全国的に見れば比較的高い方ではありますが、類似の地域事情を持つ近隣自治体、特に隣の菊陽町の事業所数が2001年の866社から2009年には1279社まで大幅に増加し、西原村も319社から380社まで増加している一方で、大津町は1162社から1211社と微増の状況です。

 この事業所数には、業種や従業員数、売上高等の所謂「規模の違い」は反映されていませんが、例えば菊陽町に大型の商業施設や店舗がどんどん増加している一方で、大津町では中々そうした動きがみられないという事は私自身も感じており、住民の方からもそうした声を伺うことは少なくありません。
 商業施設に限定すると、もちろん菊陽町は大津町よりも熊本市内に近いという地理的な優位性も小さくはないと思いますが、当然ながらそれだけで思考をストップしてしまうのではなく、しっかりと状況を掘り下げて分析し、その上で大津町独自の地域戦略を策定していく必要があります。

 また、企業誘致とは「地域が地場の産業振興を目的に企業,特に工場を誘致すること」と定義されていますが、工場に限定しても本町の状況は菊陽町をはじめとした近隣自治体と比較して鈍化しているようにも思われます。

 企業の誘致は、冒頭で減少していると述べた法人町民税の増加はもちろん、雇用の創出や外部からの従業員の流入による個人町民税の増加、更にはその従業員の買物や飲食等によって商業施設や飲食店、不動産業等をはじめとしたサービス業の活性化にも繋がり、そのインパクトは多大です。

 当然ながら、外から誘致するだけではなく、既に町内で事業を行っている事業者がより一層経営しやすい環境を整え、永続的に町内で事業を行ってもらうことや、既存事業主の町内での工場新設や経営多角化も含めた新規投資時の支援等をしていくことも重要であり、計画立てて取り組む必要があると考えています。

 以上を踏まえ、通告書に記載の通り、具体的に5つの項目について伺います。
1つ目に、直近10年の主な誘致実績、及びその間の具体的な誘致活動・政策について伺います。事前にお伝えしている通り、あまり細かい数字は不要ですが、業種および経営規模はある程度分けた上での実績をお願い致します。

 2つ目に、現在の傾向、近隣自治体との差異はどのような要因によると分析しているかを伺います。なお、先ほど述べた通り地理的影響も小さくないとは思いますが、要因を単純化するのではなく、様々な観点から複合的かつ定量的に状況を分析する必要があると考えています。

 次の3つ目と4つ目について、要は企業が進出したくなるような条件・環境を具体的な「パッケージ」として一層整えていこうという視点であり、相互に関連するものですが、まず3つ目に、企業立地にあたっての優遇措置の見直しや分譲手法の多様化・充実化を図る考えはないかを伺います。

 4つ目に、企業ニーズに対応したセミオーダー方式の導入や小区画の造成など、多様な工業団地の造成を進める考えはないかを伺います。
 こちらは、現在の町内の工業団地は全て埋まっており空きのない状況ですが、今後も既存団地エリアの拡大や新規工業団地の整備等の比較的大型の事業に対して積極的に取り組んでいく意向があるかという「町の方針」と合わせてお答えいただければと思います。

 5つ目に、③、④も踏まえ、誘致の推進はもちろん既存企業の更なる環境向上を図るため、地域特性にも応じた「企業誘致戦略プラン」を策定して体系的に取組む考えはないかを伺います。
 現行の総合計画やマスタープランでは抽象的かつどの自治体も似たような項目が並びがちですが、企業誘致戦略に関わらず特に地方創生の流れの中では地域の強みや弱み、そして持てる資源を定量的に徹底把握・分析して、「差別化優位性」を前提に置いた具体的な「地域戦略」を描くことが非常に重要であると考えています。

 以上、町長の答弁を求めます。



 続いて、事務事業評価と予算への反映について伺います。

 冒頭に述べた通り、大津町においては歳出の増加と歳入の減少が同時に進行しています。
更にそうした厳しい財政状況も相俟って、これまで職員数の削減を進めており、業務を遂行する人員体制から見ても、以前より厳しい状況になっています。

 しかし、一方では社会の成熟化・複雑化によって住民の求め必要とするサービスは多様化しており、それに応えていくことで事業を遂行するための予算や人は減っている一方で、町の提供するサービスの量や種類は増加しているという状況にあります。

 そうした行政サービスの特徴として、「一度開始されたサービスは廃止されにくい」という傾向があります。
冒頭にも述べた通り、これまで大津町は豊かな財政の恩恵もあり、ハード面・ソフト面の双方において、様々な住民サービスを拡充する事ができました。しかし、行政サービスが既得権益化するという特徴を踏まえれば、そうした豊かな時代に築き上げてきたものが、現在では一層大津町の財政を圧迫している面もないとは言えません。

 近年のいくつかの身近なところに目をやっても、ハード面では前段で述べた「歴史文化伝承館」、「まちづくり交流センター」、駅南口の「ビジターセンター」等の様々な施設が新設され、またソフト面では子ども医療費の中学3年生までの無料化や、小中学校へのエアコン設置等の施策が始まっています。もちろん、サービスには多かれ少なかれ受益者が存在するので、財源・人員の制約がなければ、どんどんサービス拡充を拡充して住民の暮らしがより快適になることは喜ばしいことです。
 しかし、先ほど述べた通り、歳出歳入どちらを見ても財政的に厳しく、また人員的にも非常に難しい状況にある中では「あれもこれも」と新たなサービスを開始するどころか、既存のサービスを維持継続していく事さえ難しく、現実的には「あれかこれか」と、より効果の高いものを選択することでの、「持続可能な発展」というものを考える必要があります。

 その選択においては、もちろん単なる目先の費用対効果だけではなく、社会的弱者を救済する一定のセーフティーネットは必要でしょう。また、俯瞰的かつ中長期的に状況を整理し、例えば道路等のハードインフラや活用率の低いハコモノ物件への投資よりも、 例えば看護師常駐型の介護住宅や老人ホーム、あるいは託児所等の所謂「ソフトインフラ」への投資をすることで、お年寄りが安心して楽しく生活できる環境を整えることで消費を増やしたり、子育てをしながら女性が安心して働くための環境を整えることで可処分時間を活性化させたりと、市町村レベルでもそうした経済戦略などと連動した「計画的投資」、「行政サービスの拡充」が必要です。

 新たな投資を行うためには当然ながら余力を創る必要がありますが、先ほど述べた通り、行政サービスは一度開始すると既得権益化し、廃止することが非常に難しいものです。
 だからこそ、合理的かつ客観的な視点で個別の事業を評価することで業務自体の相対的な「効果」や「意義」を検証し、それが低いようであれば廃止や民間への委託・移譲等も含めて、住民の合意を形成しながら整理するための具体的な「仕組み」を作る必要があります。

 この観点において、以前の一般質問では、「業務改善」、「業務効率化」によって品質と生産性を同時に向上させるアプローチに焦点を当てて提案させていただきましたが、今回はスクラップ&ビルド、つまり、財源・人員が限られている状況において、新たな事業を始めるのであれば何らかの業務を廃止する、あるいは効果の低い事業を廃止することで新たな事業を始める余力を創る、という個別事業の継続是非の判断に、よりスポットを当てた内容となります。

 以上を踏まえて具体的に、通告書に記載の4つの項目について伺います。

 1つ目は先日も同僚議員から指摘のあった「大津町まちづくり基本条例」にも記載のある情報公開に関することですが、評価項目設定や評価結果の記載内容においてサービス利用者である住民視点によるガバナンスを機能させるためにホームページ等で「事務事業評価」を公開する考えはないかを伺います。
この「事務事業評価」とは行政が行っている一つひとつの具体的な業務の項目や目標、そして成果等を記載したもので現在非公開となっています。
 情報公開の目的としては、「主権者である住民に対して当然に公開されるべきである」というそもそも論もありますが、具体的に期待できる効果として、1つには内容を公開することで職員に業務自体はもちろん評価および業務の見直しにおいて一層の緊張感と責任感が生まれること、もう一つはサービスの供給者としての視点が重視される傾向が強い組織内部の取組みを公開して声を聞き集めることで利用者である地域住民の視点が欠落するのを防止することです。
 いずれにしても、情報を広く公開することで利用者たる地域住民の目を意識することが可能となり、評価項目の設定や評価結果に対する住民視点のガバナンスが機能することになります。

 2つ目に、各事業の定量的な業務分析を行うとともに事業予算に職員の人件費を合算させるトータルコスト予算分析を導入する考えはないかを伺います。
 決算においても「事業費は軽微なので」というような説明をされる事もありますが、公会計のシステムでは事業費に人件費が反映されておらず、極端な話をすれば、例えば事業費自体はゼロ円の事業でも職員1人が1年を通してつきっきりになるような事業であれば、実質的にはその職員の人件費の数百万円が事業費となります。
ここで申し上げたいのは、事業の「費用対効果分析や継続・廃止の検討はそうした部分をある程度定量的に把握できるシステムがなければ効果が半減する」という事です。よって、各職員、各課各部、あるいは役場全体でどの程度の仕事量があるかを「数値」で把握すること、そしてそれらを「コスト」として把握できるような仕組みを構築することは必須であると考えています。

 3つ目に、事業仕分けや、事業の開始時に予め終期を定めるサンセット方式の導入など、定期的に事業の見直しができる「仕組み」を導入する考えはないかを伺います。
先ほど、サービスが既得権益化して縮小・廃止が難しくなるとの話をしましたが、職員さんとお話すると、行政視点としても事務事業が公共性を理由に正当化されてしまい、縮小・廃止に向けた取り組みが積極的に展開されにくい傾向があるように感じています。日々住民の方と最前線で接する職員さんとしては事業の縮小や廃止を積極的に仕掛けることは心情的にも難しいということも十分理解できます。
 したがって、そうした評価や見直しの仕掛けを体系化された「仕組み」として組み込むことによって、事業の改廃をサイクルとして強制的に機能させる必要があると考えています。

 4つ目に、通告書に記載のA~C、つまり「財政計画と実施計画の連動とその公開」、「基本計画から更に進めた事務事業評価レベルでのPDCAサイクルの確立」、「事務事業評価における成果指標の見直し」、そして今ほど述べた①~③の実施可否を早急に整理し、具体的な工程・スケジュールに落とし込んで「計画」として取組む考えはないかを伺います。
 この行政評価に関する指摘や提案は以前から繰り返し述べており、町長も答弁から察するに必要性は認識しているとは思いますが、実質的な仕組みの改善はあまり進んでいないように感じています。
 したがって、これまでの積み残し案件と合わせて課題を体系的に整理し、優先順位やスケジュールをしっかりと定めて取組む必要があると考えています。

 以上、町長の答弁を求めます。

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