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大津町議会議員 金田ひできの『新風!』

熊本県大津町の議会議員、金田ひできのブログ 『新風(しんぷう)!』

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大津温泉「岩戸の里」の経過と現状

 町のホームページにも案内が出ている通り、岩戸の里はオープンから18年が経過し、老朽化が著しかったことからタイル等の温泉成分除去を中心とする改修工事を4月に着手し、7月1日のリニューアルオープンを目指していました。しかし、当初の想定を超えた著しい老朽化により、同様の運営を行うためには追加工事で1億円を超える改修費用が必要となり、その後の維持管理にも多額の予算が必要となることから町は温泉施設の休止の決定をしました。

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 この件につきましては、住民の方からご質問を受ける事が多いので、順を追って少し補足のご説明をさせていただきたいと思います。

■運営形態の変遷
 岩戸の里は平成9年に温泉施設としてオープンし、当時は大津町役場、JA菊池、大津町商工会、熊本県畜産農業協働組合、菊池森林組合、内牧区が協働で出資した第3セクターである「(株)大津町振興公社」が経営していました。平成21~23年からは(株)南阿蘇観光高森温泉館」、平成24~26年は「(株)南阿蘇観光(経営者は前者と同様)」の指定管理者制度(※)で運営してきました(入場者の利用料金で運営を行う利用金制で委託料は0円)。そして現在は閉館中ですが町の直接管理となっています。

※指定管理者制度 2003年9月施行の地方自治法の一部改正によって、公の施設(スポーツ施設、都市公園、文化施設、社会福祉施設など)の管理方法が、管理委託制度から指定管理者制度に移行した。 これまで公の施設の管理を外部に委ねる場合は、公共的団体(いわゆる外部団体)に限定されていたのを、民間事業者、NPO法人などにも可能にした。 議会の議決を経て指定されれば、施設の使用許可や料金設定の権限が与えられたり、利用料を収入にすることもできる。

■来場者数推移

 オープン初年度は約37万人、その後2年間も30万人を超える来場者がありましたが、近隣で複数の温泉施設が開館したこともあり、平成14年度には来場者が20万人ほどとなり、収支も赤字となりました。
 また、平成16年度には住民ニーズに応える形でマイクロバスを購入し、送迎サービスを開始するなどの経営努力を行ってきましたが、来場者・収支とも右肩下がりの状況です(昨年度の来場者は約13万人)。

■事業費
 当該事業は「農村資源活用農業構造改革事業」の2分の1補助を活用し、総事業費13億円をかけて平成9年4月にオープンしました。その後、維持管理費用として大規模なものでは平成16年度に泉源の再掘削などの費用として9150万円、直近では平成24年度に災害復旧費を含む約4888万円など、毎年平均して1千万円以上の維持管理費用を要してきました。

■今回の経緯
 上述の通り、今回は施設の老朽化が進んでいたこともあり、指定管理期間の満了に合わせて大規模改修を実施する計画でした。
 内容としては、改修工事設計委託費として、平成26年の9月定例会で630万8千円を予算化。また、指定管理委託料の債務負担行為として、989万9千円(H27~29)(※)を議決していました。
 その後平成27年度3月に当初予算として、4916万円が計上され4月から順次着工しましたが、設計委託時に想定・把握していた以上の工事を要する箇所が判明し、追加で最低でも8000万円を超える費用が必要になる事が判明したため、5月の庁内での会議により工事中断を決定したとのことです(発注済みのものは業者への出来高+損害賠償の支払が必要)。

※自治体予算は単一年度で完結するのが原則だが、1つの事業や事務が単年度で終了せずに後の年度においても「負担=支出」をしなければならない場合に、あらかじめ後の年度の債務を約束することを予算で決める手法

■今後の方針
 当該施設は、「農村資源活用農業構造改革事業」の補助金を用いて開館しているため、耐用年数期間である50年間(オープンは平成9年)を待たずに閉館した場合には、国へ補助金を返還する必要があり、平成26年度末の時点でその金額は1億6800万円ほどになります(該当施設は建物、調整池、防火水槽)。
 ただし、こちらの「農村資源活用農業構造改革事業」は「都市と農村の交流を促進し、農業、農村の活性化」を目的としているため、温泉部分を廃止した場合でもこの目的に沿う形での運営を続ける限りは返還する必要はない見込みとのことです(ポンプ・ボイラー等の温泉独自の施設掛かる部分は今後の協議。検討事項であるがその部分についてはほぼ償却が終わっているとのこと)。
 更に、当該施設は地域でも住民の福祉や相互交流など一定の役割を果たしている事も踏まえ、併設するふれあい公園や研修室等を利用した健康増進や都市と農村の交流活動計画の利用を計画していく予定との説明があっています。


 以上になりますが、今後の方針に関してはまだまだ検討・計画段階です。
 これまでも、例えば平時より課題を整理・分析しておけば、24年度の災害復旧の予算措置を行う前に今回と同様の決定があったかもしれません。また、着工後の大幅な見直しは当初の調査が甘かったのではないかとの疑問もありました。

 町執行部には当然ながらそれらの点についても指摘させて頂いていますが、今後に関してもアンテナを高くし、必要に応じて随時確認・意見していきます。

| 言論・政策 | 23:06 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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