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大津町議会議員 金田ひできの『新風!』

熊本県大津町の議会議員、金田ひできのブログ 『新風(しんぷう)!』

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介護保険制度改正を俯瞰する

 本日、一部だけ残っていた『新風!』Vol.12の配布を終えました。

 今号のメインテーマは『地域福祉』でしたが、当該分野に興味関心のある層は本当に多いようで、いつも以上に多数のお便りやお電話をいただきました。

 その中では、『温めているプランがあるので話がしたい』というご連絡も複数あったのですが、そうした方がまだまだ地域にいらっしゃることを心強く思うとともに、その思いを生かすことのできる土壌や受け皿の必要性を改めて感じました。

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【介護保険制度改正を俯瞰する】
 さて、もうすぐ2016年度を迎えようという時期ですが、12月定例会の一般質問でも触れた2015年度における介護保険制度の改正の捉え方を改めて整理すると、端的に言えば『財政規律』のための改革と受け止めています。

 具体的には、介護医療費が膨れ上がるなかでの厳しい財政状況と後期高齢者の更なる急増に備える対策として、次の3つの方向性が示されています。

①『地域包括ケアシステム』において、自助・互助を強調し、共助・公助の比率を下げようとするもの
 地域包括ケアシステムとは、高齢者の尊厳の保持と自立生活の支援の目的のもとで、可能な限り住み慣れた地域で、自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるよう、地域の包括的な支援・サービスを提供する体制のことです。

②『費用負担の公平化』のために高齢者・利用者の費用負担を変更しようというもの

 具体的には、高所得者層に対して「一定以上の所得がある利用者を2割負担とすること(変更前は1割)」、「補足給付(低所得者の負担軽減を図るための給付)において、一定以上の預貯金額を持つ者を除外すること」等、一方で低所得者層に対しては、「保険料(1号)を低減すること」等があります。

③介護保険以上に財政負担の大きい医療保険を改革し、医療保険の対象となる高齢者を早く介護保険の場に移そうというもの

 介護報酬の改定などと合わせて、介護保険制度は医療的なケアや心身機能回復のための狭義のリハビリテーションを重視するものとなっています。


【今後の方向性】
 さらに、上述した通りの厳しい社会環境を踏まえると、今回の改正は次回以降の大幅な改正に向けた”布石”であり、これからは団塊の世代が75歳以上の後期高齢者になる2025年に向けて、この3つの方向性がさらに加速していくことも予測されます。

 特に、2018年4月は、介護報酬と診療報酬の同時改定の時期であり、さらにその時期は介護保事業計画の見直しと医療計画・地域医療構想の見直しも同時に行われるため、医療・介護の一体的な改革を行うには絶好のタイミングだという見方もあります。

 こうした状況において、これまで当該ブログでも何度も記載している通り、地域における互助の発展が鍵になります。

■地域包括ケアシステムによる”地域のみんなで支えあう仕組み“
 互助が活性化されるためには、住民と行政はもちろん、既存の介護サービス事業者や医療機関、企業など、地域内の全主体で地域の在り方を再検討し、共通目標を持ち、各々の役割を考えていくことが欠かせません。

■市町村独自の政策立案が必要
 日本の高齢化の特徴として、自治体の規模、年齢別人口構成、地域資源等も異なり、さらに同一町内においても日常生活圏によってそれらが大きく異なることが挙げられます。 大津町においても、同様であり中心部と南部北部、あるいは住宅地や農村地域の別等でも状況は大きく異なるため、”全地域を同じやり方”というわけにはいきません。
 また、これまでのように国は助けてくれません。今回の改正においては『新しい総合事業』などによって市町村独自で制度を作らなければならない事柄も多数示されているため、市町村には、地域の実情を様々な角度から分析・把握し、それに合わせた事業やしくみを創るスキルが求められています。


【自治体としての対応】
 学者ではないので、延々と状況分析をしても仕方がないのですが、大切なのはまず状況を受け入れて冷静に分析・把握し、自治体として主体的に計画を策定しながら一つひとつ整えていくことだと考えています。

 だからこそ、一般質問でも提案した”地域課題を吸い上げ、当事者や福祉施設、医療機関、地域関係者、行政などの各主体がともに議論し、個別課題を解消しながら政策形成にも繋げていく”ことのできる『地域ケア会議』が必要です。

 この度、同僚議員および住民の方々と現場レベルで地域福祉を考え、改善するための研究会も立ち上げました。今後も行政・現場双方で、私自信もできること、やるべきことを進めていきます。

※なお、当該改正についてもう少し詳しく知りたい方はこちらをご覧ください(リンク⇒2015年介護保険制度改正その概要と10のポイント

| 言論・政策 | 17:25 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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