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大津町議会議員 金田ひできの『新風!』

熊本県大津町の議会議員、金田ひできのブログ 『新風(しんぷう)!』

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「白票」を投じることに意味はあるのか

 18歳、19歳が投票できる初めての選挙が終わりました。 

 総務省によると、投票率は全体が54.70%に対して、18歳が51.17%、19歳が39.66%とのことで、 おそらく10代の投票率は20代、30代の投票率よりも高くなりそうです。

 なお、18歳の投票率の方が高いのは、高校での啓発活動の効果、18歳(主に高校3年生や卒業したての層)は保護者と共に投票へ行く場合が19歳に比して多い、19歳は進学・就職などのため馴染みの浅い地域で生活をしている層がより多い、などの要因があるのではないかと考えています。

 さて、全年齢、年代別の投票率が出るのにはもう少し掛かると思いますが、特に若い層において「自分一人が入れても変わらない」「誰に入れて良いか分からない」という声は多いようです。

 タイトルの件について切り口は色々ありますが、個人的には白票であっても投じることには大きな意味があると思っています。 特に若年層の投票率の向上が日本の政策の健全化や持続可能な政治システムに繋がると考えています。


【年代別投票率の格差】
 下表は平成元年から平成25年までに行われた参議院議員選挙の投票率の推移です。

 全体の当表率にはバラツキもありますが、年代別の投票率を見ると、「若年層ほど投票率が低い」ことが一目で分かります(70歳代以上が低くなるのは入院者や交通弱者が増えるためと言われています)。

白票1


【シルバー民主主義】
 以下はコトバンクからの抜粋ですが、「シルバー民主主義」とは掻い摘んで言えば、「少子高齢化が進むなか、選挙によって選ばれる政治家は若者よりもお年寄り優先の政策を行う傾向にある」というお話です。
白票2

 少し極端ながら政治家が”選挙だけ”を考えるとしたら、人口も少なく投票率も低い若者向けの教育や子育て支援策よりも年金・医療・介護等の高齢者向けの政策を行った方が、得票の”期待値”が圧倒的に高いので、高齢者向けの政策を乱発することになります。

 具体的に比較すると、人口構成比と投票率の両方を踏まえれば、特に格差の大きい20代と60代の“投票数”の差はおよそ2.8倍です。

白票3

 したがって、政治家にとっては「若年層と高齢者層で政治に対する意見力は2倍から3倍の差がある」、あるいは「若年層3人と団塊世代1人は同じ重さ」と認識されてしまう可能性があると言えます。


【白票を投じる意味】
 そこで白票を投じる意味ですが、少なくとも年代の投票率が向上するため多くの政治家がその年代層に向けた政策を取るインセンティブが向上します。 

 だからこそ、特に人口構成比も投票率も低い若年層は、たとえ白票であっても投票する意味は十分にあると言えます。

 ただし、自分の目でしっかりと候補や党の政策について知り、比較・吟味して1票を託すことが理想であるのは言うまでもありません。つまり、「投票率」だけではなく、自ら学び知るという意味で「投票の質」をしかっかりと上げていくことが肝要です。


【理想的な政治選択】
 もちろん政治家に求められる理想は”世代別の投票率”に惑わされず、粛々と中長期的な視点でバランス感覚を持って「やるべきことをやる」ことだと思いますが、残念ながら「シルバー民主主義」という言葉が象徴しているように国レベルであれ市町村レベルであれ、現実に目をやると中々そうはなっていません。

 仮に政治家の意識が変わらないとしても、若年層の投票率が高齢者層と同じくらいになれば、政治家がより先を見据えた政治・政策選択をしていくことに少なからず繋がります。 もちろん、このまま更に投票率の格差が拡大していけば政策的な格差も一層広がることが危惧されます。

 そうした観点では、「世代間でのパイの取り合い」という次元を超えたレベルで、特に若年層が「投票すること」には、たとえそれが白票であったとしても行為自体に大きな意味があります。

 投票権は一人一票に過ぎませんが、民主主義においては「批判」でも「諦め」でも「デモ」でもなく、最後には一票の積み重ねでしか社会構造の大きな流れを変えていくことはできません。 

 政治を動かすことができるのは我々の"一票"だけです。

| 言論・政策 | 23:55 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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