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大津町議会議員 金田ひできの『新風!』

熊本県大津町の議会議員、金田ひできのブログ 『新風(しんぷう)!』

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「歴史文化の振興」と「観光政策」

 「歴史・文化政策」と「観光政策」の連動は、多くの自治体で行われています。

 考え方としては「我が町にはせっかく素晴らしい可能性を秘めた歴史・文化資源があるので売り込まない手はない」「歴史・文化政策で予算を使うからには観光等の政策と連動させて経済効果を創出する必要がある」といった具合です。

 一見合理的なのですが、これらを無理やり、かつ中途半端に連動させているがために、歴史・文化振興にも、観光振興にも効果の薄い取り組みが行われがちです。

 私個人としては、(少なくとも”考え始め”の時点では)歴史・文化施策は、それはそれとして単体でしっかりと実施し、観光客を呼び込むための施策は別途切り離して検討すべきだと考えています。

 
 中々、現実的かつ卑近な事例に置き換えての説明が難しいのですが、例えば、ある個人が「絵画の展示会」を開いて一儲けしようと考える。

 手元には、①昔から家に伝わる自分としては大変お気に入りだが、あり触れており市場的評価は高くないと思われる絵画がある。

 一方で、②今なら市場で手頃な値段で購入でき、市場の評価も高く、展示会を開く立地や建物などを考えても大変馴染むように思われる絵画がある。

 この時、単純な観光政策(経済政策)として考えた場合に、①に費用をかけて売り込みをかけるのと、②を安価に購入して売り込みをかけるのであれば、②を選択した方が理に叶っているはずです。

 しかし、今ある歴史・文化を深く考えずに売り込もうとするのは、たまたま手元にある①を売り込む構図とよく似ています


 繰り返しますが、歴史・文化政策に予算を使うべきではないと言っているわけでは全くありません。

 浅はかに無理やり観光政策と連動させることはナンセンスであり、更にいえば観光政策と合わせて考えるがあまり、歴史・文化政策としても中途半端なものになりがちであるという事を指摘しています。

 若干補足をすると、もちろん地域に ”観光戦略面から見て” 勝負できる歴史・文化財がある場合や、それぞれの政策を一旦分けて考えたうえで ”結果として” 連動・連携するのであれば、この限りではありません。

 また、地元の歴史・文化の外的評価を上げることで郷土への誇りや住民の連帯感などを深めるというような意図を埋め込む場合もありますが、そうした際も一旦全体を俯瞰して考えてやるべきことを検討する必要があります。

 それらの点を踏まえて、経済効果を意図した観光戦略を考えるのであれば、無理やりでも「手持ちの資源を使おう」とするのではなく、手持ちの資源は一旦置いておいて、ゼロベースで考え始めるべきです。

 当初の素晴らしい歴史・文化振興策が「この方が観光客”も”来てくれるはず」という形で、どんどん様態を変えていく。 こうした、どっち付かずの中途半端が一番良くないというわけです。

 例えば、「水車の町」といって何となく目につく場所に電気で回る水車を造っても、やはり歴史・文化と観光のどちらから見ても微妙になってしまうといった具合です。 もちろん、ないよりは合った方が良いかもしれませんが、建設にも稼働にもコストが掛かります。

 ただし、この辺は「観光政策(経済振興策)と絡めた歴史・文化政策でなければ、国の用意している補助金が活用できない場合がある」などのケースもあり、中々複雑です。

 それでも一方で、上述の事が頭にしっかり入っていれば振り回され過ぎることはないのでは、と個人的には思います。

 同じような違和感は割とよく覚えるところです。

 町政において自らが動いて変えられるプレイヤーでも、権限のあるマネジャーでもない議員の立場として、モドカシサを感じつつも、こうした考え方の「根っこ」をブレずに打ち立てない限り、効率的・効果的な町政運営は望むべくもなく、だからこそ、質疑、質問、意見する上でも力を入れています。

| 言論・政策 | 00:43 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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