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大津町議会議員 金田ひできの『新風!』

熊本県大津町の議会議員、金田ひできのブログ 『新風(しんぷう)!』

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大津町の学校給食について

 先日、当ブログへの非公開コメントにて学校給食に関する要望をいただき、保護者や教職員、また給食センター長、および栄養士の方へのヒアリングや、他の自治体の給食の現状や取り組み等の調査を進めているところです。
 まずは調査・ヒアリング、内容の整理等に時間を要し、レスポンスが遅くなってしまったこと、この場を借りてお詫び申し上げます。

 そのコメントについて要約させていただくと、「大津町の給食は、パンと麺類(うどんやパスタ)の組み合わせが多く、またサラダを含め全て火を通した野菜しか提供しておらず、子どもが満足している様子を想像できない。ぜひ改善をして欲しい」という内容です。

 この指摘に対して、私自身も15年程前まで大津町の給食を10年以上食べておりましたが、味には特段の不満はなく、いつも楽しみしていたのを覚えています。
 しかし、それから変化があったのか、以前からそうなのかは分かりませんが、他の市町村から転校してきた方々や、私の母を含め異動の関係で3~5年程度のスパンで異なった給食センターの給食を食べている教職員の方々、同じく数年ごとに異動のある栄養士の方々のご意見を伺うと、確かに指摘の通り、大津町の給食の品質は高い方ではないようです。
 また、品数に関しても大津町では基本的に、ごはん(パン)+主菜+副菜の3品ですが、インターネット等にて確認すると更にもう一品提供している自治体も少なくありません。
 

 この課題に対して、改善策を探るために、現地で携わる大津町の給食センター長、および栄養士の方にもヒアリングをさせていただきましたが、まず前提として、給食には大きく分けてセンター方式(※1)と自校方式(※2)があり、大津町はコスト等様々な事情を勘案して、前者のセンター方式となっています。

※1 センター方式とは、集中調理施設を設け、複数の学校給食を一括して調理し、各学校に配送するシステム
※2 自校方式とは、各学校・園がそれぞれの調理室と専属の職員を学校内に配置し、その学校・園の生徒児童に給食を提供するシステム(一般的にセンター方式と比較して高コスト)



 その枠組みの中、給食充実化のための一番のネックは約4000名分の調理規模に対する「給食センターの物理的な狭さ」であり、それにより現状では以下の形式を取らざるを得ない状況になっています。


●午前中10時半頃に1回目の調理を終え、その後に2回目の調理をする必要があり、時間的に凝った料理や品数を増やすのが難しい

●生野菜に関しては、一時食中毒が流行った影響もあり、教育長の判断で提供することは出来るが、大量の調理をするため、衛生上の問題で大津町では現状は見合わせている(また大津の場合は衛生の観点からトレンドになっている床に水を流さないドライフロア形式ではない)


 また、その他にも直接的にはセンターの規模とは関連はありませんが、以下のような課題もあります。

●上述のような厳しい状況において、何よりも各日の献立の栄養価を満たさなくてはならない

●近年はアレルギーを持つ児童が多く、個別の対応も取らなくてはならない

 
 ヒアリングでは人員や調理機材を増やそうにも、施設自体のキャパシティが足りていないため、あまり意味がないとのことで、根本的な解消のためには、やはり「施設の新設」あるいは「支所の新設」が必要になると考えられます。

 一方で約2億円をかけて建設した現行の給食センターに関しては、竣工が平成2年であり、耐用年数的に一般的には少なくとも、まだ10年以上は活用できるため、今回のヒアリングから窺い知れた限りでは「更に老朽化が進んだのちに現行よりも大規模な給食センターを建設する」というのが現状の町の考えのようです。
 ただし、一時期は学校の新設に合わせて「現行の給食センターは残したまま、民間委託した給食センターを別途新設して負担を2分するとともに、公営と民間のセンターに競ってもらうことで、品質向上にも繋げることが出来る」という議論もなされていたようですので、今後、早期での必要性や有効性を財政面と絡めて、改めて議論する必要もあると思っています。
 

 前述の通り、学校給食の栄養士の方は、県から派遣されているため、様々な給食センターでの勤務経験があります。
 その栄養士の方々は大前提として「栄養バランス基準」に基づいて献立を考える必要があるため、施設としての限界のある大津町で非常に頭を悩ませ、工夫しながら業務を行っているようです。

 色々と乗り越えなければならない課題もありますが、例えば生野菜の提供について、調査・検討を進める中で、すぐにでも提供できる体制があるかもしれません。
 また、他の自治体で同様の課題を何かしらの工夫で少しでも改善している先行事例があるかもしれません。

 子どもたちの日々の食事の充実はもちろん、子どもの頃から食について考え、正しい知識を身に付け、健康的な食事を行うというということは「食育」の観点からも有効であり、金田ひでき個人としてだけではなく、文教厚生委員会一丸となって改善に向けて取り組んでいきたいと考えています。

 まずは現状を知るため、そして更に一歩進んで考えるきっかけとして、次期議会の文教厚生委員会の現地視察にて、学校給食の試食会を行えないかと提案させていただいているところです。

 なお、最後になりますが、この「食育」と「学校給食の充実化」に関しては、国、文部科学省でも必要性を重く受け止め、取り組みを推進しているところですので、文科省HPより以下の文章を紹介しておきます。

  「近年、偏った栄養摂取、朝食欠食など食生活の乱れや肥満・痩身傾向など、子どもたちの健康を取り巻く問題が深刻化しています。また、食を通じて地域等を理解することや、食文化の継承を図ること、自然の恵みや勤労の大切さなどを理解することも重要です。
 こうした現状を踏まえ、平成17年に食育基本法が、平成18年に食育推進基本計画が制定され、子どもたちが食に関する正しい知識と望ましい食習慣を身に付けることができるよう、学校においても積極的に食育に取り組んでいくことが重要となっています。
 文部科学省では、栄養教諭制度の円滑な実施をはじめとした食に関する指導の充実に取り組み、また、学校における食育の生きた教材となる学校給食の充実を図るため、より一層の地場産物の活用や米飯給食の充実を進めています。 」

| 言論・政策 | 23:48 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

センター給食

学校数は増えているのに、給食センターは変わらないため、業務過多となっているのですね。

現在全国的には、予算節約の観点から民間委託や、食育の観点から各学校に調理室が備わっている自校式が進んでいますが、大津町は今後もセンターで給食を進めていく方針なのですね。

学校給食の献立を考えている栄養教諭は、献立作成や衛生管理のほかに、学校での食育も業務として位置づけられていますので、センターでの業務過多は、食育実施が難しくなりそうで心配です。

学校給食は子どもたちの将来的な食生活の基礎にもなる教材ですので、今後もっと改善されることを望んでいます。

| 本田藍 | 2013/11/29 16:33 | URL | ≫ EDIT

>>本田さん

コメントを有難うございます。
センターの問題は、衛生面さえ整っていれば「致命的か」というと恐らくそうではないので、議論には毎年上がっているものの抜本的な解決策が取られないまま後回しにされているような気がします。

方式に関しては予算制約上、センター方式を取ることが前提として検討はされている印象です。ただ、個人的はそこは妥協せざるを得ない部分かと思っています。

民営化の問題については、「調理」のみを委託する(管理は自治体で実施)方法もあるので、コスト、質、安全、色々な面を勘案したうえで順柔軟に考えていく必要があると思っています。

栄養士の方は各校を回って一緒に給食を食べたりしているようですね。
以前お話させていただいた通り、私も「食育」の重要性は健康寿命向上の観点からも、精神的に豊かな生活を送るためにも、非常に重要であると思います。中でも子どもへの食育は家庭への波及効果も期待できる意義の大きいものだと思っています。

まだ中々本格的には手が回せていないのですが、センターというよりもそれも含めた「食」全体について、またお知恵をお貸しいただければと思いますのでぜひとも宜しくお願い致します。

| 金田ひでき | 2013/11/30 18:03 | URL |

お忙しい中、丁寧にお返事いただき、ありがとうございます。

センターについて、偏った意見を述べてしまい、反省しておりました。
大津町の食育推進に貢献したいという気持ちが暴走してしまったようです(^_^;)

センターだからこそ、栄養教諭は町全体の子どもたちの食の状況を把握できるというメリットもありますよね。
そして、困難な状況の中でも、様々な工夫で各学校の食育の推進に尽力されている先生方に、大津町民としてとても感謝しております。

「センターだから○○できない」、というのではなく、センターだからこそ、という食育の方法を私も考えていきたいと思います。実際にセンター給食でもすばらしい食育の取り組みをされている自治体はあります。

また、私も、食生活の精神への影響についてとても興味を持っています。
現在、「精神栄養学」という学問もでてきているほど、食の精神への影響に注目が集まっています。
うつ等の精神疾患が大きな問題となっている中で、心も体も健やかに生活できるよう、その基礎となる食育の推進について、今後も調査研究を進めていきたいと思っています。

現在は、江頭財団の助成を受けながら、全国の食育先進事例を集めて、効果的な食育モデルについてまとめております。大津町に応用できそうな取り組みなどございましたらご報告させていただきたいです。

その他、私でお力になれることがございましたら、ぜひぜひご協力させてください。

大津町を、日本一、世界一、健康的な食生活をおくりやすい町にするために、

今後ともよろしくお願いいたします。

| 本田藍 | 2013/12/02 12:45 | URL | ≫ EDIT

>>本田さん

 こちらこそ、ご丁寧なコメントを有難うございます。

 私が栄養士の方にヒアリングさせていただいた際も、予算的制約なく給食の質を追求するのであれば究極的には「自校方式」が望ましいと仰っていました。
 もちろん、私自身も掛かる予算と食育や健康づくりの面から得られるメリット等を秤にかけて、やるだけの価値を見いだせるのであれば、反対の立場というわけではありません。ただ、私の勉強不足か世の実証分析の不足か、あるいは費用対効果を踏まえれば自ずと「高品質なセンター方式」となるのかを言い切ることはできませんが、現状では先述のような考えに至っています。
 そういった意味から私自身としても、色々と新たな知識や知恵を取り入れながら柔軟に考えていきたいと思っているところです。

 また、現場の栄養士や調理員の方々も日々頭を悩ませながら改善を図っている中で難しいことかもしれませんが、現実的に早急なハコモノ対応は難しい中、既存の方式にて現在の給食の品質を高めていく取り組みも考えていかなければならないと思っています。しかし、正直なところ、色々と先進地の研究をやってみましたが、現在のところ有効な策は見いだせていないのが現状であり、ぜひ妙案があればご連携いただければ幸いです。
全国的なトレンドとしてはTPPの件とも相俟って、「食育」と「地産池消」をセットで捉えて取り組んでいる自治体も多いようですね。

 また、もちろん学校給食だけでなく、大津町は食生活改善推進協議会 の方々も非常に熱心で活動も活発であるため、そういった団体とも協力・協働しながら広い視点・体制から取り組んでいく事も重要だと考えています。

 住民の皆さまからの呼びかけに対しては、いつでも時間調整をしてなるべく早期に対応させていただいています。まずは意見交換程度でもお話できればと思いますので、ぜひとも宜しくお願い致します。

| 金田ひでき | 2013/12/03 14:38 | URL |















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