【地方イノベーション】の生み出し方

そして、国が地方分権を叫びながらも、中央集権的な政策や予算付けをやめられないのは、その辺の事情も大きく関係していると思っています。
言うなれば、「大きなことを任せる”受け皿”としてまだまだ信頼できない」、「結果どうなってしまうか恐ろしい」という状態です。
そもそも「カリスマ的な人気と実力のある首長がいる」などの、一部の例外を除いて、大抵の自治体において政策的なことも含めて、地方行政を支えているのは政治家ではなく自治体職員だという認識です。
ただ、職員が実務で手一杯な自治体も多い中で、政治家へ真に求められるのは、「御用聞き」的な役割ではなく、理論を現状・現実に落とし込んだ具体的かつ有効な政策立案です。
また、一政治家である個人として研鑽していくことは当然として、①【「地域に存在しない」のではなく、「政治家に魅力を感じられずに舞台に出てきていない」担い手を掘り起こすこと】も、【②熱意と実力を兼ね揃えた候補が当選できる土壌を作ること】も、おこがましいかもしれませんが、やはり我々の責務だと考えています。
ビジネス界において、アメリカのシリコンバレーは様々なイノベーションが起きていることが知られており、その一つの要因としては、熱意のある多様な人材が集うことで、イノベーションの土壌となる「空気」や「場」、そして具体的な化学反応が生まれていると言われています。
もちろん、地方イノベーションの担い手は、政治家だけではありません。 ただ、それを生み出す「土壌」や「空気」を創るために、政治が担えることは少なくありません。
例えば、県の「里モンプロジェクト」をはじめとした市民活動の支援や、住民が自然と集い語らい、活気や協働、創造の起点となれるパブリックなスペースの設置なども一助になります。
“一つで全てを解決できるクリティカルな打ち手”などと言うものは基本的に存在しません。
政治家としても一市民としても、あるいは活動主体としても支援者としても、多様な打ち手を持って、まだまだ重層的に取り組んでいきます。
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